旧優生保護法めぐる強制不妊手術 熊本県内初めての提訴

テレビ熊本 カテゴリ:地域

旧優生保護法により強制的に不妊手術をされた県内に住む渡邊數美さん(73)が28日、国を相手に損害賠償を求める訴えを起こしました。「なんとか国に一矢報いたい。国に一言謝ってもらいたい」と渡邊さんは提訴の直前、これまで伏せてきた名前や顔を明らかにして裁判に臨む決断をしました。旧優生保護法は、障害のある人が子どもが産めないように本人の同意がなくても不妊手術を行うことを認めた法律で、22年前まで施行されていました。渡邊さんは、幼いころに変形性関節症を患って体に障害を抱え、10歳のころ、かかりつけの病院で睾丸(こうがん)を摘出。数年後、母親からその事実を聞かされました。生殖機能を奪われて結婚も断念、人生に絶望して自殺を考えたことも…。手術の影響でホルモンのバランスが崩れ、いまも後遺症に苦しめられています。「全国の他の被害者に、このまま泣き寝入りすることは絶対してもらいたくない。一人でも多くの方と共に闘っていきたい」と渡邊さん。弁護団は、渡邊さんへの不妊手術は「尊厳を著しく侵害するもので、憲法違反」と指摘。「国は被害者を救済するための法律を作らず放置し、必要な措置を怠った」として慰謝料など合わせて3300万円を請求。厚生労働省は「訴状が届いていないのでコメントは差し控える」としています。