男の子が冷たい水浴び…安産や無病息災願う・東北の奇祭「やや祭り」 山形・庄内町

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庄内町では13日、奇祭として知られる「やや祭り」が行われた。祖父の思いを受け継いで祭りに参加した男の子に密着した。

庄内町の千河原地区。八幡神社に行ってみると、小学生の男の子8人が祭りの衣装に着替えていた。小さな体にさらしを巻かれていたのは、今年の参加者で最年少の渡會虎徹くん。小学1年生で去年に続き2回目の参加となる。

(渡會虎徹くん)

「気持ちが入った。ちょっと寒い」

「やや祭り」は地区に伝わる小正月行事。時に雪が降る真冬に、15歳くらいまでの少年が冷たい水を浴び、無病息災や安産を祈願する。虎徹くんに「ケンダイ」と呼ばれる腰ミノを巻く祖父の正義さんも勿論、幼い頃に「やや祭り」を経験した。子どもがたくさんいた頃は30人ほどが参加する盛大な祭りだった。

(祖父・正義さん)

「小さい頃からずっとかぶっていたので、ぜひ孫にもかぶせたい。家族が幸せになれればという祈願」

東北の奇祭として知られる「やや祭り」を目当てに、今年も県の内外からアマチュアカメラマンが詰めかけた。みそぎ台の上では、白装束の大人2人が前日から汲み置かれた手桶の水を子供たちに浴びせていく。この日の最高気温は4℃。風はなく穏やかな天気だったが、水の冷たさに皆この表情。そして虎徹くんにも順番が回って来た。

水を浴びた後、虎徹くんたちは濡れた体を震わせながら集落を練り歩いた。みそぎを済ませて得た御利益を家々に届け、勇ましい姿を披露するため。時間にして約15分。神社に戻ると「やや祭り」は終わりとなる。

(渡會虎徹くん)

「寒くて死にそうだった」

(祖父・正義さん)

「また来年も再来年も続けていってもらえればいいかな」

家に帰った虎徹くんが真っ先に向かったのは風呂場。冷えた体を温められるよう、お母さんが風呂を沸かして待っていてくれた。地区の一番の祭りで大役を果たした虎徹くんの表情は、なんだか少し大人に近づいたようだった。