沖縄で豚コレラ 蔓延防止は?感染拡大の場合の懸念は?

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豚コレラはどのように感染するのか、そして拡大を防ぐ対応策などについて専門家に聞いた。

「(本土では)約2年前から騒がれていていずれはという想定の中だったと思います」と話すのは琉球大学農学部・佐野文子教授。

豚コレラは2018年9月に岐阜県で国内では26年ぶりに発生が確認されて以降、中部・近畿地方を中心に感染が拡大し、これまでに15万頭余りが殺処分されている。

1986年に沖縄本島北部で発生した際には、衛生対策が十分になされないまま感染した豚を移動させてしまったことが中南部にまで被害が拡大した要因だった。ただ伝染力が強く豚と豚の接触や糞尿を通して感染するだけでなく、人の服や靴にウイルスが付着したり、ねずみなどの小動物によって運びこまれてしまうケースもあることから、佐野教授は「人が(ウイルスを)動かしてしまうというのが一番被害が大きくなるので、人や物を動かさないようにするのが一般の方にできる最大の予防策だ」と強調する。

一方、野生動物を介して感染が拡大する可能性もある。

佐野教授「沖縄県の場合、野生動物のイノシシ・リュウキュウイノシシがいる。イノシシと養豚場の接触がゼロではないような環境にあるということで、そちらから入ってくるということもゼロではない」

沖縄では本島中北部や石垣島、西表島などにリュウキュウイノシシが生息していて、北部の農家では豚舎の中に侵入したという事例も報告されている。

佐野教授「本土で滋賀県をはじめ広がっていて、そのあと野生のイノシシなどで(発生が)多数見つかっている。あの状況が収まっていない。それと同じ状況が沖縄の島の中で起こりうる。」

今回の事態を受け、佐野教授は豚の食文化が盛んな沖縄の消費者の動向やこれまで築き上げてきた県産豚のブランドイメージにも影響してしまう懸念を指摘した。

佐野文子教授「豚コレラというのは人には感染しないもの。ですから食肉の安全は確保されています。しかし沖縄県ではアグーをはじめ有名なブランド豚がたくさんある。そういうところで今後被害が及んでいくことを十分懸念しなければいけない。」

感染拡大の防止策とウイルスを侵入させない徹底した水際対策が求められる。