「災害の教訓を伝える」発表会 台風19号で延期 中学生が「命を守る」大切さを訴える【岩手・宮古市】

台風19号の被害から4カ月が経った。

岩手・宮古市田老の中学校では台風の影響で延期になっていた「災害の教訓をつたえる」発表会が開かれた。子供たちがあらためて「命を守る」大切さを訴えた。

生徒の発表「一人一人が田老のことを思い笑顔あふれる安心安全な街にします」

田老第一中学校は東日本大震災の津波で校舎の1階が浸水する被害を受けた。

津波の被害を何度も受け防災の町としても知られる田老地区。震災後は、教訓を伝える資料や当時の写真などを展示した資料室が作られたほか、震災学習の発表会を毎年開いている。

安倍貴史先生は「“人の命を守る”・“人の命を助ける”・“助けられる命がある”を基本テーマにして考えています。今まで震災、震災の歴史から学んだことを自分たちだけではなく、地域、地域の外の様々な方々へ伝えることが大事と考えている」と話す。

2019年10月に予定されていた発表会は、台風19号で学校が停電したため延期となった。

そこで保護者が多く集まる授業参観に合わせて改めて(2月1日)行うことになり、全校生徒78人が学年ごとに発表した。

このうち3年生のテーマは「田老の海を愛し田老の海と共に生きる」。

生徒たちは学ぶ防災ガイドに参加し、後世に津波の教訓を伝える大切さを訴えた。

生徒の発表「住民全員の防災への意識を高め、津波の事を忘れず、後世に語り継いでいきます」

また、生徒たちは地元の特産である真崎わかめについて学び、その魅力を広く伝えるキャッチコピーやイラストなどを披露した。

発表会は震災の教訓だけでなく地元のことを学ぶきっかけにもなっていた。

生徒:

「(東日本大震災は)年長の時で小さくて覚えていないんですけど、すごい悲惨なものだったと知ったので、その時は自分はしてもらう側だったので、今度は支援する側に回りたい」

田老第一中学校・照井正孝校長:

「これから中学校に入ってくる子供たちは震災の経験がほとんどない子たちになってくる。当時の状況であったり、これからの防災のあり方について伝えていかなければならない。伝える役割なり、責任の重さはこれからの中学生はますます増してくるんだろうなと思ってます」

台風災害があっても続けた発表会。

震災からまもなく9年を迎える田老第一中学校。

これからもあの日の教訓を伝え続ける。