しったげいいね!秋田 巧みな経営手腕に相談が殺到「ゆざわ-Biz」 秋田・湯沢市

カテゴリ:ビジネス

 今回は1月7日に事業を開始した、湯沢市が運営する中小企業の相談窓口にスポットを当てた。優れた経営手腕に相談が殺到。センター長に名乗り出た男性に経済活性化の期待がかかっている。

 人口の減少が著しい秋田県。それとともに経済が低迷している。象徴的なのは県内の中小企業の数。2009年度に3万9925あった事業所は、2016年度までの7年間で2割近く減少している。

 県内経済に漂う閉塞感を打破する鍵となるかもしれないのが、湯沢市ビジネス支援センター「ゆざわ-Biz」。

 「ゆざわ-Biz」は、静岡県・富士市の産業支援センター「f-Biz」がモデル。2008年に開設された「f-Biz」は、年間の相談件数が4000を超える「行列のできる相談所」として知られている。

 「f-Biz」をモデルとした相談窓口は全国に広がっているが、「ゆざわ-Biz」は県内で初めての施設。ここでセンター長を務めるのは、東京都出身の藤田敬太さん。応募した124人の中から選ばれた。

 新聞記者として社会人経験を積んできた藤田さんだが、その後 会社の社長や経営コンサルタントに転身し、企業の立て直しを手がけてきた。藤田センター長は「中小事業者を活性化させないと日本の未来はないと課題として思っていた。実際に自分がやりたいと思っていた中小企業支援と合致したので応募した」とセンター長に名乗り出た理由を話す。

 エフビズモデルの施設では、対話を通して独自の技術や商品といった強みを見出し、なるべくコストをかけずに売り上げを増やすなど、実践的なアドバイスをしていく。相談は1回1時間、無料で結果が出るまで何度でも利用できる。

 オープンを目前に控えた去年12月。湯沢市で記念のシンポジウムが開かれた。トークセッションに招かれたのは、ゆざわ-Bizのモデルとなった「f-Biz」の小出宗昭センター長。

 市内の経営者に紹介したのは、業績不振に悩んでいた老舗菓子店のこと。限定販売のどら焼きの皮を使ったフルーツサンドを考案し販売したところ、「きれいな断面がインスタ映えする」と1年で2万個を売り上げ、話題となった。

 成功の裏にあるのは「センター長のひらめき」と「ビジネスセンス」。小出さんは「ゆざわ-Biz」のセンター長・藤田さんにも大きな可能性を感じていた。「(経営者)本人が気づかないような(企業の)光るところを見つけ出す能力を持っている。このプロジェクトは中小事業者へのシンパシーと情熱が必要。藤田さんはその点が鮮明に強烈に映った。」と期待を寄せる。

 迎えた1月7日。いよいよ「ゆざわ-Biz」の業務がスタートした。

 オープンと同時に相談に訪れたのは、湯沢市内で道の駅の駅長を務める男性。対話を通じ、藤田さんは早速改善できそうなポイントを見つけた。

 1時間の相談を終えた駅長は、「(会社の)中にいて気が付かないことを教えてくれるので助かる。早速会社に帰って実践してみたい。」と手ごたえを感じていた。

 スタートを切ったばかりの「ゆざわ-Biz」。「小さな変化でもいい」そう話す藤田センター長は、地元企業が少しでも元気になるよう、一歩ずつ成果を出していきたいと意気込み、「短期間で劇的に変わるということは、どの町を見てもありえない。ここで生活・仕事をしている事業者が、前よりも良くなったと思える環境を作っていくのが大切だと思う。」と語った。

 地域経済にしったげいい変化をもたらすかもしれない。