「安心して乗れる」 山間部のお年寄り 自動運転を体験 静岡・松崎町

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未来が一歩ずつ近付いてきます。山間に住む高齢者の移動手段として活用できるかどうか、松崎町で自動運転車の実験が行われています。

スズキ・鈴木俊宏社長 

「時代の変化に合わせて、小さな車を変えていこうと思っています。ワクワクできる毎日を皆さまにご提供していきます」

2年に1度開かれる東京モーターショー。そこで浜松市の自動車メーカー・スズキから発表されたのは「運転席のない自動運転の車」です。

そして羽田空港で航空会社が行ったのは、搭乗口から乗客を運ぶことを想定したバスの自動運転の実験。来年以降の導入を目指していて、未来はすぐそこまで来ています。

川勝平太知事 

「ショーケースモデルになるということですね。ここでの自動運転化が見事にその成果を発揮されるように、強く強く祈念いたします」

静岡県が自動運転の実現に本格的に乗り出したのは2018年5月。自動車関連メーカーや名古屋大学とプロジェクトを立ち上げました。

そしていま松崎町で行われているのが、最高時速45キロ、2人乗りの電気自動車を使った実験です。

区間は、街中から山間部・八木山までの約2.7キロ。

高齢化の進む山間で、お年寄りの移動手段として有効か検証しています。

タジマモータース・安田憲太さん 

「(対向車や道の障害物にも反応するんですか?)反応します。すり抜けに対する距離が設定してありまして、(車載システムが)危ないと判断すれば停まります」

自動運転の実験には住民も参加しています。

買い物や病院など街中に出かける機会はたくさんあります。乗り心地はどうか車に乗り込み、確かめます。

体験乗車した町民

 「乗っていても安心して乗れる感じでしたね」

別の町民 

「こういう地域は(町内に)多数あるので、是非とも安全に行けるのであれば、やるべきであると思います」

タジマモータース・安田さん

 「当面は自動運転でも人が見守っている、どこかで人が見ているというのが現実的だと思いまして、いかに人の介入を減らして、見る人の負担を減らしていくか。そうすれば見る人の免許が簡易免許でよくなったり、遠隔の監視で見守れば良いなど、そういった可能性も出てくるのではと思います。こういった小さな車は100ボルトの家庭の電源で充電できますので、こういった物があれば、山間部やガソリンスタンドが無くなった場所でも足を維持できる。そういった事も体験して知っていただきたい」

自動運転の実験は沼津市や下田市でも行われることになっていて、実用化に向け夢が膨らみます。

◆静岡県が描く2つの未来

自動運転の実験では住民からは「人が乗っているなら、その人が運転すれば良いのでは」「大きな車なら大勢運べるのでは」という声もありました。

県は実用化に向けて2つの未来を描いています。

1 技術革新によって、運転が完全に自動化される未来

2 緊急時だけ、人が対応する半自動運転で人を運ぶ未来

いまの法律では、講習を重ね二種免許を持ったドライバーしか乗客をのせて運転することはできません。しかし、運輸業界は深刻な人手不足です。

技術が補助することで運転技能のハードルを下げられれば、より多くの人がドライバーを務めることができるようになります。

また、車両を大型化すれば多くの人も運べます。