石木ダム事業認定取り消し訴訟 福岡高裁も棄却【長崎】

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長崎県と佐世保市が東彼川棚町に建設を計画している石木ダム事業。

建設に反対する住民が国に事業認定の取り消しを求めた裁判で、福岡高裁は29日、ダム事業の必要性を認め、原告の請求を棄却しました。

福岡高裁の前で開かれた集会には建設に反対する住民や支援者など約50人が集まり「ダムは必要ない」と訴えました。

石木ダムをめぐっては国が2013年、土地収用法に基づき公益性があることを確認し、土地を強制的に取得することを認める「事業認定」を告示しました。

その後、反対住民は事業認定の取り消しを求め提訴しましたが、去年7月、長崎地裁は長崎県の治水計画や佐世保市の水需要予測などは合理性を欠くとはいえないとして、請求を棄却。

住民側は控訴し、利水と治水の両面からダムの必要性などについて争っていました。

そして、29日、福岡高裁はダム事業は「土地を収用、使用する公益上の必要性があり、行政の判断が合理性を欠くものとはいえない」と、一審を支持する判決を言い渡し、住民側の請求を棄却しました。

原告弁護団 馬奈木 昭雄 弁護士 「極めて不当な判決といわざるを得ません。一審判決のそのまま上書き、自分たちの新しい判断は何もない」

ダム建設予定地の住民 岩下 和雄 さん 「私たちは今後共長く力強く闘い抜く、ふるさとを離れるつもりはひとつもない、いかに行政が力があろうと、私たちは弱いが皆さんと共に闘っていく」

原告はこの決定を不服として、来週中にも上告する予定です。

石木ダムの予定地には今も建設に反対する13世帯が暮らしていますが、11月18日、家屋を含むすべての土地の明け渡し期限を迎え、長崎県は強制的に立ち退かせる行政代執行の判断も可能となっています。

一方で、石木ダムの完成時期をさらに3年延期し、2025年度とすることを正式に決めています。