震災を乗り越えた”奇跡のピアノ”を修理した調律師…台風で壊れたピアノに再び音を<福島県いわき市>

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「ここに置いてあるピアノは、直して頂きたいと依頼があったピアノです」

倉庫に置かれているピアノはおよそ60台。

いずれも10月の台風19号で水に浸かってしまったもの。

何とか修理をして欲しいと福島県いわき市のピアノ調律師・遠藤洋さんのもとに届けられた。

ピアノ調律師・遠藤洋さん:「直すまでに半年とか1年とかになるとは思うんですけど、もうやるしかないですよね」

【2014年9月…】

東日本大震災の津波で大きな被害を受けた福島県いわき市の豊間中学校。

震災から3年半後に豊間中の卒業生を送り出したのは遠藤さんが修理したピアノだった。

津波の傷跡がくっきりと残るそのピアノは「奇跡のピアノ」と呼ばれている。

【「奇跡のピアノ」を直した遠藤さんに多くの修理依頼が…】

休む暇もなく修理作業に追われる中でも部品1つ1つと真摯に向き合う遠藤さん。

台風で水に浸かってしまったピアノは泥だらけの状態…遠藤さんは丁寧に洗い流して乾燥させる。

「まだちょっと残ってますよね、泥がね…」

音が出せるようになるためには気が遠くなるほどの手間がかかる。

ピアノ調律師・遠藤洋さん:「昨日まで弾いてたピアノが今日使えない訳ですよね、それはやっぱり衝撃的で、とてもかわいそうな事であって…。ピアノを弾いてた方の気持ち的な事を思うとね、やはり受けた以上はやる!という気持ち」

ピアノ1台、1台、それぞれにたくさんの思い出が詰まっている。

音を失ってしまったピアノが再び美しいメロディを奏でられるように…遠藤さんの地道な作業が続く。