“行司役”がリニア水問題の関係自治体を行脚「もう一歩踏み出すと決めた」 静岡

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リニア中央新幹線の工事をめぐり、国の担当者が6日大井川流域の市を訪問しました。事態の打開へ、市長からは国への期待の声も聞かれました。

リニア建設では大井川の水の減少や環境対策をめぐり、県とJRの議論がこう着状態にあり、静岡工区ではトンネルの本体工事が始まっていません。

こうした中、調整役を担う国交省の担当者が島田市を訪れました。

会談で市長は大井川の水問題に関し、科学的な面とは別に住民の理解について深い議論を求めたということです。

国土交通省・江口秀二大 臣官房技術審議官「もう一歩前に踏み出して積極的に関与しようと決めました。地元の方々、市町の方々の話を聞く思いを、我々自身としてきちんとお聞きして把握するのは非常に重要なことだと思う」

島田市・染谷絹代市長「地元の理解を得るという意味においては、まだまだJRさんの入り方は充分だとは言えないと思っています。私はきょうの話をうかがって、国は本気でこの仲介役に名乗り出てくれたと期待感を持ちました」

また掛川市の松井市長は、飲み水の90パーセント、農業も工業も大井川に頼っている現状や、新東名のトンネル工事で畑の水が枯れた事態を伝えました。

掛川市・松井三郎市長

「この問題をそのままにして我々の意見が通らないのであれば、100年200年に渡って禍根を残すことになりかねない」

そして、慎重な議論がなされ国は適切な判断をしてほしいと求めました。

ー本谷育美・松下翔太郎アナウンサーの解説ー

国土交通省が訪れたのが島田・掛川・藤枝・焼津4つの市です。今後その他の市町を訪れる予定です。

目的はリニアのトンネル工事について「地元の声を聞くため」です。

染谷島田市長は「JRは住民向けの説明会を開いてくれず、対応は不十分」松井掛川市長は「県とJRは慎重な議論をし、国は適切に判断してほしい」との思いを伝えました。

さらに藤枝市の北村市長はこう話しています。

北村市長

「今回は私と審議官ですけど、関係する8市2町が一堂に会して、みんなで意見交換して、危惧すること、心配なこと、お願いすること、そういう話し合いをする機会をもって頂きたいと私から言いました」

国は県・JRの協議の“行司役”をかって出て、近いうちに合意文書をまとめたいという考えを示してきました。

地元の理解を得るため考えを聴くことはその第一歩となります。

しかしどこに着地点を見出すのか先は見通せず、今後の対応が注目されます。