決壊の夜 響いた「半鐘」の音 消防団員が“危険”知らせる  長野

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千曲川の堤防が決壊したあの日の夜。直前に、地区の火の見やぐらの「半鐘」が一斉に鳴り響きました。鳴らし続けたのは、地元の消防団員たちで、住民に危険を知らせるための行動でした。その指示をした分団長が当時の状況をふり返りました。

堤防が決壊したあの日の夜、浸水した長沼地区にある4ヵ所の火の見やぐらの半鐘が鳴り響きました。住民に千曲川氾濫の危険を知らせるため、消防団員たちがたたいたのです。

(長野市消防団 長沼分団長・飯島基弘さん)「カンカンカンと、間髪いれずにたたけるだけ。このくらいですね。住民の方が気づいて2階(に上がる)なり、まだ間に合うので早く逃げてほしいという思いで(たたいた)」

半鐘を鳴らした1人が消防団・長沼分団長の飯島基弘さんです。

(長野市消防団 長沼分団長・飯島基弘さん)「あのはしごから登って、てっぺんの半鐘まで8メートルくらいある。あそこに登って半鐘を5分間、たたいていただいた」

12日の夜、飯島さんら消防団員は越水の恐れがあるとして地区内をまわり、住民に避難を促しました。その後も千曲川の水位は上昇を続け、日付が変わった午前1時ごろ。

(長野市消防団 長沼分団長・飯島基弘さん)「午前1時ぐらいに堤防決壊のおそれがあると指令が入ったので一大事だと思い、大町、穂保、津野、赤沼の4地区に(半鐘が)あって、そこにたたきにいける方は、5分間、おもいっきり連打してくれと」

まだ決壊はしていなかったものの、すでに道路は冠水。

未明の時間帯の避難と団員たちの安全・・・

飯島さんは悩みましたが、「5分間だけ」半鐘を鳴らし、その後、団員にも避難するよう指示しました。そして自らも火の見やぐらにのぼり、半鐘を鳴らし続けたといいます。

(長野市消防団 長沼分団長・飯島基弘さん)「避難所とかで半鐘聞いて逃げたとか、たたいた班長からは戻ってきたときに、たたいたら住民が外に出てきて逃げる行動したと聞いて、やった意味はあったのかなと思う」

一方、住民や団員の安全を考えると、「もっと早く判断すべきだったかもしれない」とふり返りました。

(長野市消防団 長沼分団長・飯島基弘さん)「できることをやったつもりだけど、消防団や住民にはもっと早く危険を知らせるために、もっと早い段階でやってもよかったかもと思っている。自主避難をいかに早くさせるか。個人個人が意識して、もっと早い行動をしてもらるようになれば」