キャッシュレスにポイント還元 消費増税から1週間の秋田県 悲喜こもごも 

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 消費増税から1週間が過ぎた。店側はどのように受け止めているのか。秋田県内のスーパーと書店・百貨店の状況を取材した。

 秋田市と由利本荘市に10店舗を展開するスーパー・ナイス。キャッシュレス決済によるポイント還元に対応しているため客足の落ち込みはカバーできているが、軽減税率が適用されない日用品の売り上げには影響が出ているという。税率が8パーセントに据え置かれた持ち帰りの食品は、増税前後で売り上げの変化はほとんど見られなかった。客からも「買い物の仕方はたいして変わらない」との声が聞かれた。

 一方、酒などのアルコール類やトイレットペーパー洗剤などの日用品は増税前の買いだめなどが見られたため、売り上げは落ちているという。ナイスでは、日にちを限定して日用品の10パーセント引きセールを実施して需要の掘り起こしを図っている。

 全体の売り上げはほとんど変わっていないが、それを支えているのは現金以外で買い物した場合に最大で5パーセントをポイントで還元する国の制度。買い物客からも「ポイント還元を狙って買い物するようにしている」との声が聞かれた。ナイスでは、クレジットカードや電子マネーで支払うと、支払金額の5パーセント分がポイントで還元されるため、キャッシュレス決済の比率が増税前に比べ増えた。ナイス外旭川店の奥山浩樹店長は「キャッシュレス決済は増えていると感じている。客からの問い合わせも増えていて、クレジットカードは使えるのか、電子マネーは利用できるか、還元率はどれくらいかなどの問い合わせが増えている」と話した。

 ナイスは、売り上げや客の声を見ながら、今後も増税への対応を検討していくという。

 秋田市の書店では、ポイント還元制度によって客足に変化はみられていないものの、キャッシュレス決済特有の影響はあったという。ひらのや書店は、クレジットカードから電子マネー、QRコードによるスマートフォン決済まで主要なキャッシュレス決済にはほとんど対応している。国のポイント還元制度の対象店舗に登録されている。

 本や雑誌は定価での販売が基本のため、むしろキャッシュレス決済が追い風となり、新しい顧客層も取り込めている。一方で、QRコード決済大手のペイペイが、今月5日に最大20パーセントをポイント還元したキャンペーンでは、全国的に利用者が集中してシステム障害が起こり、決済できなくなるトラブルがあった。

 ひらのや書店の平野左近さんは「ペイペイはパンクして夕方以降は残念な感じだった。キャッシュレス決済とポイント還元制度を全体的に見て、客はポイントが入ると喜んで買い物できると思うので、導入してよかった。ポイント還元を9ヵ月の限定と言わず、このまま続いてくれれば」と話した。

 また、キャッシュレス決済によるポイント還元の対象から外れている百貨店の西武秋田店では、増税前に化粧品や酒類、高額商品の駆け込み需要の影響で増税後の客の入店数は1割減っているという。

 業種や還元制度のあるなしで状況に違いはあるが、今後消費が落ち込むとの見方もあり、それぞれの店では売り上げの推移を慎重に見守っている。