国際的に風当たりが強い石炭火力発電の未来は? 能代火力発電3号機で発電開始 2020年3月営業運転へ

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 秋田県能代市の東北電力能代火力発電所3号機の試運転による発電が始まり7日、発電所の内部が公開された。

 試運転による発電が始まったのは、東北電力の能代火力発電所3号機。能代火力発電所は、石炭を燃料に蒸気を生み出しタービンを回して発電している。3号機は1・2号機と同じく出力は一般家庭126万世帯分の60万キロワット。9月にかけて徐々に試験的に出力を上げていく予定。3号機は、熱効率の高い設備を導入したため、石炭の使用や二酸化炭素の排出量は1・2号機に比べて約3パーセント削減できるという。能代火力発電所の藤田範生所長は「発電効率を高めることで、経済的にも環境負荷への軽減にも寄与できるのが第一の特徴」と話す。

 石炭による火力発電を巡っては、関西電力のグループ企業などが秋田港の工業用地に建設を計画しているが、環境面での影響で8月着工の予定が、大幅に遅れる見通し。石炭は石油や天然ガスを使った火力発電に比べて発電コストは低いものの、二酸化炭素の排出量が多いため、環境面で国際的な風当たりが強まっている。

 3号機は国の基準を上回る熱効率を達成しただけでなく、発熱量は低いものの埋蔵量が豊富で、しかも安くて燃えカスが少ない石炭も活用できる能力を備えている。藤田所長は「石炭に対する世界的な風当たりは感じている。限られた資源の中で石炭も有効に環境にも配慮しながら、バランスよく電源を組み合わせて活用する中で、石炭の役割はある」と石炭による火力発電の意義を強調する。

 東北電力は、能代火力発電所3号機について、今後の試運転で問題がなければ、2020年3月に営業運転を開始する予定。