「戻さなければ干上がる」 知事がリニア工事現場を視察 JRは反論

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リニア中央新幹線の工事で大井川の水量の減少が懸念されるとして、工事の開始が見送られている問題で、13日川勝知事が建設予定地を視察しました。

静岡市の中心部から車で3時間半あまり。県の最北端に位置し、リニア工事の拠点となる「椹島(さわらじま)」に川勝知事が現れました。

大井川の水量の減少が懸念されているトンネル工事。湧き出る水の戻し方や井戸が枯れた場合の補償などをめぐり、議論が続けられていますが決着が見通せません。

こうした中、知事は自らの目で確かめようとき13日現場を訪れました。

視察はJR東海の副社長と行われ、作業員宿舎の工事の状況やトンネルを掘り進める予定地を見て回りました。

視察後、知事は…

川勝知事「(川が)干上がるという事ですね、(水を)戻さなければ。だから全量戻すというのは当然だというのは確認されたわけです。(Qトンネルの本体工事にゴーサイン出せる?)今はとてもじゃないけどゴーサインを出せるような状況ではありません」

川勝知事のリニアの工事をめぐる発言で、紛糾は続いています。

6月5日、知事はリニアについて「静岡県には駅がなく何のメリットもない」と述べました。それに対しJR東海の金子慎社長は12日会見でメリットを示し、理解を求めました。

金子慎社長「(東海道新幹線は)6つの駅が静岡県内にあって3分の1以上の駅が静岡県内。リニアが大阪まで開業すればひかり・こだまが大幅に増発する余地が出る。一番大きなメリットがあるのは静岡県ではないか」

金子社長は2037年にリニアが大阪まで開業すれば、「のぞみ」が減り「ひかり」と「こだま」を増発する可能性が高いため、静岡県へのメリットは大きいと強調しました。さらに静岡市の中心部から井川地区につながる県道のトンネルについて、JRが約140億円を負担して建設することなどもメリットとして示し、理解を求めました。

建設予定地の視察が県とJRとの協議にどう影響し、今後の議論がどう進んでいくのか注目されます。