斜面の宅地造成「開発許可は違法」宝塚市などに対策命じる判決 住民「擁壁崩落の恐れ生じた」

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兵庫県宝塚市が許可した斜面の宅地造成で、崩落の恐れがあると住民が訴えた裁判。神戸地方裁判所は判決で「市の開発許可は違法」とし、市に対し業者に安全対策の工事を求めるよう命じました。

【記者リポート】

「家のすぐ裏が擁壁になっているんですが、かなり急な斜面を支えています。さらにその上には新しい宅地が造成されています」

問題となっているのは、宝塚市清荒神で斜面に家が建ち並ぶ住宅地です。

ここでは、住宅の裏にある斜面を約50年前に造られた石積みの擁壁が支えていますが、6年前、その上に宝塚市が許可した宅地造成でコンクリートの擁壁が作られました。

これに対し、周辺の住民はこの工事で「石積みの擁壁が崩れる恐れが生じた」として、宝塚市と業者に安全対策などを求める裁判を起こしていました。

神戸地裁は判決で「急斜面の2段積み擁壁は県のマニュアルで原則的には許されておらず、市が開発を許可したことは違法だ」と指摘し、市に対し、業者に対策工事を求めるよう命じました。

【住民側の代理人・杉田峻介弁護士】

「(判決は)宝塚市がまもとな審査を行っていなかったと。ずさんな審査を厳しく指摘したものだと理解している」

兵庫県のマニュアルでは、原則として「2段積み擁壁」は禁止されています。

例外的に許可される場合でも、下の段は耐久性を計算できるコンクリートなどが対象で、石積みの擁壁は環境によって強度が変わるため、より慎重な審査が必要なはずでした。

【原告を支援する地域住民】

「市役所に再三にわたって『安全性はどうか』と聞いたら、『ちゃんと審査します』というから。ちゃんとやってくれるだろうと思っていたが、一向に返事がないわけ、何ヵ月経っても。そのうちに『工事が竣工した』と言って」

危険な「2段積み擁壁」はなぜ許可されたのか。

宝塚市は関西テレビの取材に対し、「どのような調査をして許可をしたかは、個別の案件で裁判にもかかわるので答えられない」としています。