平成から令和へ~両陛下がご訪問の農園から 障がい者が働きやすい時代を考える 北海道

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 平成も残すところあと15日となりました。「みんテレ」では、「平成から令和へ~北海道の軌跡」と題して、様々な現場で平成を振り返りながら新たな時代を見据えるシリーズ企画を10回にわたりお伝えしていきます。

 今回は去年8月、天皇皇后両陛下が視察に訪れた障害者が働く農園から、障害者雇用の未来を考えます。

 天皇陛下:「障害者をはじめ困難を抱えている人に心を寄せていくことも、私どもの大切な務めと思い過ごしてきました」

 去年12月、在位中最後となる誕生日の記者会見で、このように語られた天皇陛下。

 その思いを体現するかのように去年8月、北広島市の小さな農園を訪れました。

 市の郊外にある「竹内農園」です。

 市内の福祉施設から、知的障害のある人や精神障害の人など3~4人が働きに来ています。

 人手不足の農業と働く場を求める障害者をつなぐ「農福連携」の場として注目されています。

 代表の竹内巧さん。福祉、農業の現場でそれぞれ経験を積み、5年前にこの農園を設立しました。

 竹内巧さん:「(農福連携を)広めていきたいと思ってたんですけど、(天皇陛下が)後押ししてくれた感じがしています」

 農園では作業を細分化するなど、障害のある人にも働きやすい環境づくりを続けてきました。

 生産している品種を増やすことで、年間200日働くことができるようにしています。竹内さんたちの取り組みにこんな言葉をかけられたといいます。

 竹内巧さん:「こういった(農福連携の)取り組みは高齢者にもつながりますよねと。東京とか高齢者が多いところでも、こういった取り組みが広まればいいですねと 」

 「自分の中ではとても大切な時間でしたし、また自信につながる部分もある。そういった気持ちを大切にして、また広めて一生懸命頑張っていきたい」

 平成の30年間。障がい者にとっては、その存在が認識され、福祉サービスが拡充する一方で、差別が表面化した悲惨な事件も。

 2016年には、相模原市の障害者施設で入所者19人が殺害される事件が発生。

 2018年は旧優生保護法のもと、障害者への強制不妊手術が行われていた実態が明らかになりました。

 そうしたなか、両陛下は障害者施設や働く場の訪問を続けました。

 農福連携に取り組む竹内さんには障害の特性によって働き方や生き方を決められている時代が続いているように思えます。

 これからはもっと、障害者の意思が尊重されるようになってほしいと願います。

 竹内巧さん:「いまの世の中って、障害がある人は福祉事業所に僕としては押しやられてしまっているという感じがするんです。そういう専門的なところに押しやられてしまっている。ダウン症のことを知っている人たち、自閉症のことを知っているひとたち。そういう人たちと触れ合うのが良いとされちゃっているんですけど、もっとそうじゃなくて地域に当たり前にいる存在として、当たり前に地域の人たちが彼ら、彼女らのことを知って、その中で一緒に生活することができればいい」