"異例"争う姿勢から一転 労災認定へ 札幌新人看護師自殺裁判「大丈夫って言ってる人の方がため込む」

北海道文化放送 カテゴリ:地域

 こちらは、札幌市で2012年に自ら命を絶った当時23歳の新人看護師・杉本綾さんです。母親は、娘が自殺したのは、長時間労働によりうつ病を発症したことが原因だとして労災認定を求め、法廷で国と争ってきました。判決を前に、17日、大きな動きがありました。

 訴えているのは、2012年、札幌市豊平区の病院に勤務し、12月に自殺した新人看護師・杉本綾さん(当時23)の母親です。

 母親は、綾さんが自殺したのは100時間前後の長時間労働などでうつ病を発症したことが原因だとして国に労災認定を求めてきましたが、国は基準に合わないとして認めてきませんでした。

 母:「(国は)急性期(病棟)の労働実態を知らない。労災認定をしないのはそもそもおかしいのではないか」

 また綾さんは深夜0時ごろに帰宅し持ち帰った業務をして2時間ほどしか眠れない日もありました。裁判ではこれも労働時間に認めるべきか主張が分かれていました。

 母:「(綾は)仕事でないのに、夜も寝ず何をしていたというのか。憤りを感じる」

 これまでの裁判で国側は一貫して争う姿勢を示してきましたが、17日、一転して労災を認める方針になったことがわかりました。

 弁護団によりますと判決を待たず労災を認定するのは異例です。

 弁護団と遺族は午後6時からの会見で、今回の経緯を明らかにしました。

 弁護団 島田度弁護士:「行政庁が誤りを認め、改めて(労災の)支給決定をすると聞いた」

 弁護団 長野順一弁護士:「(労基署が)実際に綾さんの同僚から実態を聞き、取り消しにつながった」

 母親:「不平・不満を言ったり、休んだり、やめたり人に助けを求められる人はこのようにならない。一人で抱え込んで"大丈夫です"と言っている強い人の方が非常にため込んで、体や心を壊してく。 自分の娘(の死)を持って知った。どなたにも起こりうる」