沖縄県の虐待相談対応件数1100件 求められる施策の強化

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一年間で1100件。昨年度、県内の児童相談所が対応した児童虐待の件数で前の年度とくらべておよそ1.6倍となり、全国で最も高い増加率となった。子どもを守るための施策の強化が求めてられている。

厚生労働省のまとめによりますと昨年度、全国の児童相談所が児童虐待の相談・通告を受けて対応した件数は15万9850件に上る。そのうち県内では初めて1000件を超え、過去最多となった。内訳をみると大声で怒鳴ったり、無視するなど子どもの自尊心を傷つける「心理的虐待」が734件と最も多く、昨年度の倍以上となっている。心理的虐待のなかでも子どもの目の前で暴力を振るう面前DVが県内では多いのが特徴だ。

全国で虐待事件が相次いだことにより社会の認知度が高まり、児童相談所への情報提供が増えたことや、DVの通報を受けた警察が児童相談所に通告するなど、連携が進んだことが対応件数の増加の背景にある。また、こどもの貧困や虐待問題に詳しい山野教授は、沖縄は経済的に困窮する家庭が多く、社会資本の整備が不十分であることから、虐待が起きやすい環境にあると指摘する。

▽沖縄大学 山野良一教授『保育所も待機児童が多い、学童保育も保育料が高くて、本来だと保育園に行った方がいい子、学童保育を利用した方がいい子が利用できないとなると、どうしてもネグレクトになったり、保育園が使えないと親御さんがイライラして暴力になったり、言葉の暴力になるというのはありえる』

山野教授は虐待の防止に向けて、これまで地域や学校だけで抱えていた問題を児童相談所や自治体とともに解決していくことが大切だと話す。