「真摯に受け止める」県と若狭町控訴せず 教員自殺の賠償命令受け

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5年前、福井県若狭町の上中中学校に勤務していた新任の27歳の男性教員の自殺をめぐり、長時間の過重労働など学校側に安全配慮義務違反があったとし、遺族が損害賠償を求めていた裁判。先日、福井地方裁判所が遺族側の訴えを認め県と若狭町に約6500万円の支払いを命じた。判決を受け、若狭町が12日会見し、控訴しない方針を明らかにした。

会見では冒頭、自殺した当時、上中中学校に勤務していた新任教員、嶋田友生さんへの哀悼を込め黙とうから始まった。会見で、若狭町の森下町長は、「これまで県や町が主張してきた内容が認められない判決は極めて残念な結果」としながらも、厳粛に受け止め控訴しない方針を明らかにした。また中村正一教育長は「働き方改革の流れを少しでも前進させることが(亡くなった)彼に報いることになる」と話した。損害賠償金約6500万円について若狭町は、町の財源で全額負担する方針で、既に議員への説明を済ませていて、9月定例議会で承認を得ることにしている。

また、杉本知事はコメントを出し、「判決内容を精査し、若狭町と協議した結果、司法の判断を受け入れることとしました。教員の労働環境の改善に更に努めてまいりたいと思います」としている。

これを受け、遺族である嶋田友生さんの父・富士男さんは福井テレビの取材に対し、控訴しなかったことは当然とした上で、「県や若狭町は教員の働き方改革に努めるとしているが、今後どのように進めるのか、しっかり見ていきたい」とコメントしている。