「心の中まで裁ききれない」実家に”放火”の男に無罪判決

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去年5月、実家に放火し火災保険金をだまし取ろうとしたとして放火と詐欺未遂の罪に問われている男に対する裁判員裁判の判決公判が12日福井地裁で開かれ、男に対し無罪を言い渡した。

現住建造物等放火と詐欺未遂の罪に問われているのは住居不定の会社員畑賢治被告(39)。起訴状によると畑被告は去年5月実家に火を付けて全焼させ保険会社から火災保険金5000万円をだましとろうとしたとされている。これまでの裁判で弁護側は、「火事の原因が特定されておらず、被告が放火したという具体的な証拠がない」とし、無罪を主張。これに対し、検察側は「状況証拠から被告が放火したことは間違いない」として懲役5年を求刑していた。

判決で渡邉史朗裁判長は、「被告が放火の何らかの原因となる行為をした」としたが、一方で「故意があったというには合理的に疑いが残る」と放火の意図までは認定できないとし、畑被告に無罪を言い渡した。

証言など状況証拠から放火の行為までは認めたものの決定的な物証がない中で「心の中までは裁ききれない」という判断を下した格好だ。