シリーズ 最後の巨大市場 アフリカの攻防④富裕層とスラム街…拡大する“貧富の差”

カテゴリ:話題

  • 高層ビルが立ち並ぶナイロビ中心部と東アフリカ最大のスラム街が併存
  • スラム街の隣では富裕層がゴルフ 東アフリカ最大のショッピングモール
  • 政府がスラム街の再開発を進める中 立ち退きで住む場所をなくす住民も

IT大国の“光と影”…拡大する貧富の格差

フジテレビ開局60周年特別企画。
「シリコン・サバンナ」と呼ばれ、残された最後の巨大市場・アフリカの中で急成長しているケニアについてシリーズで放送する。

最終回は、急成長するケニアの光と影。

赤道直下の野生の王国の傍らにそびえ立つ、高層ビル群。

ケニアの首都ナイロビは、人口およそ400万人。
高層ビルが立ち並ぶ街の中心部では、スマホを手にした多くのビジネスマンが行き交う。

ここ数年、情報通信産業の成長率が平均で10%を超え「シリコンサバンナ」とも呼ばれるケニア。
しかし、ここナイロビには、もう一つ正反対の側面が。

東アフリカ最大のスラム“キベラスラム”

大量のがれきと、ごみの中を行き交う人々。
いわゆる貧困層が暮らすスラム街。

東アフリカ最大のスラム「キベラスラム」。
東京ドームおよそ50個分ともいわれる広さの場所に、人々がひしめき合うように暮らしている。

雨で流されてたまった大量のごみは放置されたまま。水道などのインフラは、ほとんど整備されておらず、衛生状態は極めて劣悪だ。

店で売られていた牛の足の丸焼きは1本、日本円でおよそ100円。

常に水不足の不安があるケニアでは、飲料水は特に貴重。
1リットルの水は、約1円で販売。

隣り合わせに存在する“貧富の差”

治安の悪化や物価の上昇など、さまざまな理由でなくならない貧困。

一方で、スラム街の壁のすぐ向こうでは、富裕層がゴルフを楽しんでいる姿も見ることができる。

今のケニアには、こうした貧富の差が、まさに隣り合わせに存在しているのだ。

壁の手前はスラム街…壁の向こう側は富裕層向けのゴルフ場

同じくナイロビ市内に2年前にオープンした東アフリカ最大のショッピングモール「トゥーリバーズ」。

ケニアでは経済成長を背景に、外資系企業の進出が増えていることなどから、中間層や富裕層を相手にしたビジネスが盛んになっている。

ひときわ広い売り場を占めるのはフランスに拠点を置く大型スーパー「カルフール」。富裕層をターゲットにしたチーズや生ハムなどの高級食材がずらりと並んでいる。

中国人向けの食料品も豊富に取りそろえられ、アルコール売り場には、外国産のお酒が並ぶ。

酒売り場には日本酒も

利用客は、
「週に1回くらい利用します。ヨーロッパに住んでいたので、ここの品ぞろえには満足です」
「よく来ています。オープン初日から来ましたよ。ここでの買い物を楽しんでいます」などと話す。

あのスラムとは、極めて対照的な光景。

こうした場所で、毎日のように買い物をしている人がいる一方、仕事もなく、その日の食事にすら困っている人がいることも、この国の紛れもない真実。

政府のスラム街再開発で住む場所をなくす住民も

キベラスラムでは、政府による再開発も進んでいるが、立ち退きを余儀なくされた人たちが、住む場所をなくすなど新たな問題も起きている。

急成長の一方で、なくならない貧富の差。
これを解消し、国民全体を豊かにすることはできるのか。

シリコンサバンナ・ケニアには、今なお、大きな課題が残されている。

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(「プライムニュース α」3月28日放送分)

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