誰も守らない!?「横断歩道での歩行者優先ルール」順守率トップとワーストの県で実態調査

カテゴリ:国内

  • 信号ない横断歩道に歩行者がいる場合「車は停止線前で減速して一時停止」がルール
  • 「スピードは緩めない」停止率ワースト1位は栃木県…その理由は?
  • 「止まることが当たり前」長野県民がルールを順守する背景には“独自マナー”があった

「横断歩道では歩行者優先」なのに…事故の危険性も

これらは「横断歩道」であることをを示す道路標識だが、ドライバーの皆さんは歩行者優先を守っているだろうか?
今、信号機のない横断歩道で車が止まらないという問題が全国で報告されている。

道路交通法では、信号のない横断歩道に歩行者がいる場合、車は停止線前で減速し、一時停止しなければならない。違反すると普通車で9000円の罰金違反点は2点となる。

しかし、2018年10月にJAF(日本自動車連盟)が発表した歩行者のいる信号機のない横断歩道での一時停止率の全国調査によると、渡る人がいる場合の車両停止率の1位は58.6%の長野県2位は39.1%の静岡県3位は26.9%の石川県となった。

それ以降はどんどんパーセンテージが落ちて行き、ワースト1位は栃木県の0.9%で、ほとんど止まっていないことが判明。

横断歩道では歩行者優先というルールがあるにもかかわらず、止まっていない実態が明らかになり、波紋を呼んでいるのだ。そこで、今回の「ココ調」は、なぜ横断歩道で車が止まらないのかを調査した。

“ワースト1位” 栃木県で通過する車の台数を検証!

さっそく停止率ワースト1位の栃木県へ向かった取材班。

横断歩道を示す標識はあるが、車と歩行者のための信号は設置されていない横断歩道を見つけ、栃木県の歩行者に話を聞いてみた。

栃木県民:
(車は)ほとんど止まらないです
危ないので、様子を見ながら恐る恐る渡る
子供のころからそういう感じだったので、気づかなかったです
バーッと飛ばしていっちゃう人がいる。スピードは緩めない。かえって加速する

その実態を知るべく、歩行者のいる信号のない横断歩道を調査した。

県庁所在地の宇都宮市を回ってみると、横断歩道前で女性の車は止まったが、対向車がなかなか止まらず歩行者が結局渡れない場面が見られたり。さらに交通量の多い道路では、横断歩道で車の停車を待つ男性の前を途切れることなく車が通過、8台目がようやく止まってくれて渡ることができる場面もあった。また別の交通量の多い信号機のない横断歩道でも、歩行者がいるにもかかわらず多くの車が通過して、誰も止まろうとはしなかった。

その横断歩道で、歩行者が渡ろうとしている時に車がいったい何台通過するのか数えて検証してみると、横断歩道を渡ろうとした歩行者がいた10回のうち、通過した車は134台、一時停止した車はたった2台という結果に。

このような状況を栃木県民のドライバーはどう考えているのか?

一時停止をするかという質問に「しないです」と答えたドライバーは、ルールがあることについて「(車が)詰まった時に(歩行者が)渡るものだと思っていた。ルールを知らない人の方が多いのでは」という。
別のドライバーも「いつも徐行はしていますが、必ず止まるというルールがあることは知らなかった。すみません」と答えた。

また、これから免許を取るという男性は「歩行者側から見て、車優先社会かなと感覚的に思うので。歩行者がそういう立場だと、いざ自分が免許をとった時も(車優先に)なってしまうのかもしれないですね」と話した。

なぜ信号のない横断歩道で車が止まらないのかを栃木県民50人に尋ねたアンケートでも、「車が優先だと思っていた」「前の車が進むから」「当たり前になっている」などが挙げられ、認識の低さがみられた。

栃木県では一時停止率の低さを受けて、啓蒙活動を行っている。
作成されたポスターに、あえて「止まってくれない栃木県 全国ワースト」と信号機のない横断歩道での車の一時停止率が低いことを示し、県民に認知してもらうことで改善を目指しているという。

では、停止率1位の長野県はどうなのだろうか。

「止まることが当たり前」長野県では背景に“独自マナー”

長野県で話を聞くと「止まってくれます」「(歩行者が)立っていたら止まります。それは普通ですね」と歩行者からもドライバーからも「止まる」という答えが聞かれた。

実際に長野県の県庁所在地、長野市の横断歩道で調査をすると、歩行者が横断歩道に立っている10回のうち、6台が止まるという結果に。

一体、なぜ長野県は止まる率が高いのだろうか?

ある県民によると「親は安全運転思考なので、横断歩道に歩行者がいたら止まりますし、それが隣(助手席)に座っていて小さい時から(止まるのが)当たり前だったので、今でも(止まるのが)当たり前だと思います」という。

なぜ信号機のない横断歩道で車が止まってくれるのかを長野県民50人に尋ねるアンケートを行うと、「止まることが当たり前だから」「家庭や学校などで学ぶから」「心が優しいから」などの意見が多く聞かれた。

そこで、長野市立篠ノ井西小学校の交通安全係の教員を訪ねると、長野県には、ある交通マナーがあることがわかった

上野敏夫先生
止まってもらうまできちっと待つ。止まってもらったら挨拶をする。車が出る時にはまた挨拶をする。そんなマナーですね。それが伝統として、脈々と息づいていると感じています

上野敏夫先生

長野県では、小学生には止まってくれた車に感謝の気持ちを表すように指導しているというのだ。
小学生の女の子に話を聞くと、「こうやって(手を上げて)止まってくれて、最後にありがとうございますみたいな」と、その教えが浸透していることが伺えた。

車が止まるのが当たり前ではなく、渡る側が感謝の気持ちを伝えることが、ドライバーの止まる意識を高めるきっかけになっているのかもしれない

(「めざましテレビ」『ココ調』3月27日放送分より)

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