食べ歩きは迷惑行為!? 人気観光地 鎌倉でマナー悪化に悲鳴…“自粛”条例に賛否

  • 年間2000万人が訪れる人気観光地「鎌倉」で食べ歩き“自粛”条例が可決
  • 服が汚されたなど苦情やお店に食べ終わったごみを捨てる観光客が急増
  • 食べ歩き“禁止”ではなく罰則や販売規制のない“自粛”要請の苦しい胸の内…

人気観光地 鎌倉で問題となった食べ歩きマナー

日本が誇る観光地、鎌倉。
その楽しみ方の1 つ、「食べ歩き」の自粛を求める条例が可決され賛否の声が広がっている。
年間およそ2000万人もの観光客が訪れる人気観光地、神奈川県鎌倉市。中でも観光客が多いのがJR鎌倉駅から鶴岡八幡宮まで延びる「小町通り」だ。

ここで多くの人が楽しみにしているのが「食べ歩き」…。
イチゴがのったお団子やシラス丼。更に、焼き立てのおせんべいなどおいしそうなものがいっぱい。小町通りは食べ歩きグルメで名高い場所でもある。

しかし、その食べ歩きをめぐり3月22日、鎌倉市議会は「観光マナー向上」に関する条例を可決した。
条例では、観光客らで混雑する場所や狭い場所での食べ歩きについて、ほかの人の服を汚す恐れがある迷惑行為の1つと位置づけ“自粛”を求めている。

実際に小町通りで観察してみるとソフトクリームを片手に歩いてぶつかりそうな人などが見られた。

通りにある創業80年の老舗着物店の前には「この場所での飲食はご遠慮ください」と書かれた看板が置かれている。着物店の人は「マナーが悪いから食べたものを皆、その辺に置いていくでしょ、みんなちゃんとしたところで、食べていただきたいですね…」と話す。

このほかにも通りでは「食べ物の持ち込みはご遠慮ください」と書かれた貼り紙が、いたるところに目につく。

創業119年の酒店の人は、観光客のマナーの悪さの実態をこう語る。
「店の軒先の商品棚に、鼻紙とか例えば、食べた後の串とかを置いていく人がいらっしゃる…」

このほかにも、おもちゃ店では店内に陳列してある商品の隙間に、食べ歩きのごみを丸めて突っ込まれたりする被害に遭っているという。

鎌倉市によると衣服に食べ物がついたなどの苦情が相次いで寄せられてきたという。

一方 食べ歩き自粛に飲食店は困惑

このような食べ歩き自粛の動きに困惑するのは飲食店。通りでプリンを売る店からはこんな声も。

「結構困るかな…(店の前に)食べられるスペースがないので…ここでお客さんがたまっちゃうよりかは食べ歩きでいったほうが商売はやりやすい…」

こうした中、独自の解決策をとる店もある。
店の隣の配達用のバイク置き場を改装して、販売したちまきなどを食べてもらうための場所にしたということだ。

ちまきなどを販売している東洋食肉店の店主:
基本的にうちは『食べ歩き』をご遠慮くださいと説明している。マナーが悪いというのは良くないので
何らかの規制は必要じゃないかと個人的には思います

食べ歩きを規制するマナー向上条例。地元の商店街としても頭を痛めている。

小町商店会 今 雅史 副会長:
一時は、食べ歩き“禁止”まで考えたこともあるんですけど、ただ現実的ではないということで方向修正してマナーを守っていただくような意識付けをしていただければと…

商店会はマナー向上を呼び掛ける旗をゴールデンウィークごろから街頭に掲示。さらに、お客さんにごみ袋を渡すなどの対策を検討している。

4月1日から施行されるこの「食べ歩きのマナー向上条例」。
罰則はなく、飲食店側にも販売規制はない鎌倉市はマナーに配慮しようというのが目的で決して食べ歩き禁止ではないとしている

長野・白馬村でも同じような条例が…

こうした条例は過去にもあった。
スキーリゾート地として有名な長野県白馬村では 4年前、飲酒や花火ごみのポイ捨てなど外国人観光客らの迷惑行為を規制するマナー条例を制定。

この条例の効果について長野県の担当者に聞くと…

白馬村役場 総務課 吉田久夫課長:

迷惑行為はどちらかというと減っているという意見が多いということなので、一定の効果が表れていると判断しています…

各地の有名観光地で問題になっている観光客と地元住民らとのトラブル。
鎌倉市の条例がマナー向上につながるのか注目される。

(「プライムニュース イブニング」2019年3月25日放送分より)

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