これでトランプ再選? 「大山鳴動してネズミ一匹」の「ロシア疑惑」 今度は民主党側の疑惑にメスか

カテゴリ:ワールド

  • 「ロシア政府と共謀、協調した事実は認められなかった」と結論
  • トランプ陣営にとっては、来年の大統領選へ大きな弾み
  • 保守派からは疑惑捏造勢力の捜査を行うべきとの主張

「大山鳴動してネズミ一匹」

報告書提出を受けてコメントするトランプ大統領

これでトランプ米大統領の来年の再選は決まったも同然だろう。

ムラー特別検察官によるいわゆる「ロシア疑惑」の捜査の結果「トランプ陣営およびそれに関わる人物がロシア政府と共謀、協調した事実は認められなかった」と結論付けたことだ。

ムラー特別検察官

22ヶ月という月日と2500万ドル(約28億円)をかけた捜査は「大山鳴動してネズミ一匹」ということになったわけだが、これで米政界の与野党の立場は逆転してトランプ大統領は来年の大統領選の再選へ向かって大きな弾みをつけたと考えられる。

「ロシア疑惑」からの解放

バー司法長官

野党民主党側はムラー特別検察官の報告で処分を留保している「司法妨害」について追求するとしているが、この問題も報告を受けたバー司法長官が副長官と協議の結果「確証なし」としているのでこれ以上は無理だろう。

「それでは」というので、民主党側はトランプ大統領のポルノ女優との不倫の口止め料など個人的な問題を攻撃する考えだというが、これ以上の大統領への捜査は「政治的」と国民の反発を招くことになると与党共和党が期待しているとも伝えられる。

一方のトランプ陣営は、これで大統領就任以来重荷になっていた「ロシア疑惑」から解放されることになり今後は後顧の憂いなく思い切った政策を打ち出せると考えられる。

さらに、今回の「ロシア疑惑」捜査は、もともとはヒラリー・クリントン選対が資金を提供して英国の元スパイにトランプ大統領のスキャンダルを書かせた「ロシア文書」が発端になった。

この文書を根拠に連邦捜査局(FBI)の幹部らがトランプ大統領への疑惑を煽ったことが特別検察官の捜査につながったことも近年明らかになり始めている。

疑惑捏造の勢力を捜査すべき

そこで、「ロシア疑惑」が事実無根だとわかった今、この疑惑を捏造し流布した勢力の捜査を行うべきではないかという主張が保守派から出てきた。

トランプ選対のアドバイザーも務めたディック・モリス氏は「疑惑のallegation(主張)は証明されなかったわけだから、今度はalligator(ワニ)を撃たなければならない」とダジャレでこの事態を招いたFBIや「ロシア文書」を捏造したコンサルタント会社などを捜査すべきだとニュースサイト「ウェスタン・ジャーナル」上で主張している。

またトランプ大統領の長男のトランプ・ジュニア氏はその矛先をマスコミに向けた。

「2年余りにわたってCNN、MSNBC、Buzzfeedや主要マスコミは絶え間なく陰謀説やワシントンの民主党関係者の日常的な嘘や中傷を伝えてきたが、ムラー報告書は多くのまともな人たちが思っていたようにロシアとの共謀はゼロであることを証明した。

しかし、彼らは2016年の大統領選を違法と明らかに断ずるために国家を分断したことを謝罪せず、メディアと民主党内の陰謀説信奉者たちは以前にも増してその病的でねじ曲がった陰謀説を推し進めようとしている。

このような陰謀説信奉者を蔑み、嘲笑できる勇気を持った正直なジャーナリストがマスコミの中にいることを願うばかりだ」

トランプJr.公式ツイッターより

今後こうしたトランプ陣営からの攻撃は激化すると思われるし、一方の民主党側は守勢に回らざるを得なくなるだろう、

来年の大統領選まですでに秒読みが始まっている時に、トランプ大統領は大きな勝利をものにして再選への道が開けたと言えそうだ。

【執筆:ジャーナリスト 木村太郎】
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