中国Wi-Fiでスマホの“個人情報”抜き取りの実態 迷惑電話一日5000回かけられる機械も…

  • 中国 問題企業を暴く告発番組に自国の企業が続々登場 
  • 以前は海外企業を“狙い撃ち”していた 
  • 外資系企業の“中国離れ”を懸念か

中国の告発番組が暴く Wi-Fiで「個人情報抜き取り」

全人代が閉幕した3月15日に、中国の国営テレビが放送した、問題企業を暴く“告発番組”。
毎年放映されるこの番組に、今年はある異変が見られた。

「宣伝目的の迷惑電話はなぜたびたびかかってくるのか?」をテーマに、そのメカニズムを暴いたこの番組。
潜入取材によって番組が暴いたのは、国内で出回る、個人情報を抜き取る機器の存在だった。

ナレーション:
全ての秘密は、この小さなボックスです。
携帯電話使用者の無線LANがONになると、そのMACアドレスを検出することができる。

番組によると、スマホ利用者がWi-Fiのスイッチを入れていると、携帯端末の情報を抜き取れる特殊機器があり、その情報とビッグデータを照らし合わせることにより、携帯番号やプロフィールなどの個人情報が分かるのだという。
さらに、抜き取った電話番号に対して「自動で大量の電話をかけるシステム」もあるという。

開発会社の関係者:
MACアドレスが分かれば、IMEI番号に変更し、携帯電話の番号が分かる。
普通、人間だと1人で1日に300~500回の電話でも大変だけど、このシステムだと1日5000回の電話をかけることができる。

海外企業を“狙い撃ち”にしてきた炎上番組

「消費者の日」である3月15日に毎年放送され、“炎上”を巻き起こしてきたこの番組。
2013年には「iPhoneの保証が中国と他国で違う」という内容を放送し、AppleのCEOが謝罪する事態にまで発展。
有名企業の“狙い撃ち”も数多く、中国に進出する海外企業は戦々恐々としているのだ。

2017年には「福島第一原発事故の後、輸入禁止地区で生産された食品を中国で流通させている」として、日本の企業を名指しした内容を放送。
これは会社の住所を産地と勘違いした“誤報”であったが、日本も“狙い撃ち”の標的となっていた。

なぜ?今年は中国企業ばかりやり玉に…

しかし、今年はそうした報道に変化が。
今回の放送では、「スマホ情報抜き取り問題」に加え、「中国国内で生産された成人用おむつに、廃棄された不衛生な原料が使用されている」という問題を取り上げたのだ。

――こんなものを使ってアレルギーにならないのか?

工場関係者:
袋に書いてるじゃん、「アレルギーの症状が出たら使用しないでください」って。ね?先に言ってるじゃん。

さらには、駄菓子工場に潜入し、ほこりが散らかった工場の床や、機械から油が漏れている様子を撮影。
子供に人気の駄菓子が劣悪な環境で製造されている」実態を明らかにしたのだ。

今年、海外企業は番組に登場せず、やり玉に挙げられたのは中国の企業ばかり。
その理由について、中国に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授は「外資系企業をつなぎとめるため」と指摘している。

興梠一郎教授:
全人代が終わったばかりだが、そこで「外資系企業を優遇する」という政策を大いに打ち出している。米中貿易摩擦の問題もあって、結構(中国から)撤退する企業も出始めているので、これ以上外資系を叩くと本当に来なくなってしまうから、今回はそういうことを避けたと…


(「プライムニュース イブニング」3月18日放送分より)

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