思わずパケ買いしたくなる…商品パッケージに込められた名物キャラ秘話【長野発】

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  • “天使”のデザインで思わずパケ買いしたくなる!?
  • なぜタヌキ?時代とともに「ポンちゃん」も変化
  • 著名な染色家がデザイン…「独特な味わい」

パケ買いしたくなる…“天使”のデザイン

パッケージにひかれて思わず手にとってしまう、いわゆる“パケ買い”をしたくなる商品。そんな商品のパッケージデザインに込められた思いや秘話を取材した。

創業69年、長野・小布施町の「オブセ牛乳」。1日あたりおよそ2500リットルの牛乳をスーパーや小中学校に出荷している。

創業以来、80℃で15分間、殺菌する製法を守り、匂いを抑えつつ、コクと甘さを引き出す。商品で目を引くのは瓶やパックに描かれた天使のデザインだ。三日月の上で眠り、ちょっと微笑んでいるように見える。

西岡幸宏社長:
創業当時から使われているマーク。ここ最近になってこのレトロさというか、そこが見直されて、レトロでかわいいと言っていただけるようになって。

西岡社長(右)・創業者の孫の由佳さん(左)

デザインを考案したのは創業者河合秀夫の妻、登美子さん。秀夫さん、登美子さん夫婦は戦後、名古屋から小布施町に移住。当時は食糧事情が悪く「子どもたちに栄養価の高い物を」と、今の会社を立ち上げた。天使のデザインもその思いが込められているという。

創業者河合秀夫と登美子さんの孫・由佳さん:
(こどもたちの)成長を願うという気持ちを込めたんじゃないかと聞いている。(祖母は)名古屋ではけっこうお嬢様だったので。(当時)うちの牛乳を使ってプリンを作って食べてって、作り方を近所の人に教えたりして、ハイカラな人って言われていました。

「レトロで可愛い」と再注目されるようになり、デザインを生かした新たな商品も。マグカップやトートバッグを去年12月からインターネット販売を始めたところ、評判は上々だという。

商品を売っている農産物直売所の女性来店客:
レトロで誰でも親しみやすい感じで。なかなかないですよね。こういう商品になっているのって。

人気のデザインを、よく見ると・・・

西岡幸宏社長:
そうなんですよ。微妙に違いがあって。

牛乳パックの天使はまだ赤ちゃんのように見えるが、180ミリリットルの瓶の天使は少し成長したように見える。900ミリリットルの大きな瓶になると、もう「お兄さん」という感じ。

牛乳パック(左)・180ml瓶(中央)・900ml瓶(右)

西岡幸宏社長:
会長(二代目)にお訪ねしたら「そうか?」と言われて(笑)、知らない間に変わっていたみたい。すこしずつ違うところがオブセ牛乳の7不思議というか、ゆるさもうちのいいところかなと思っています。

なぜタヌキ?時代とともに「ポンちゃん」も変化

続いては長野市の食品会社が販売する商品。発売から55年、信州生まれの即席めん「ポンちゃんラーメン」

年間120万食のロングセラーだ。タヌキのキャラクターは商品名にもなっている「ポンちゃん」。

斉藤実社長:
(先代が)子どもたちに親しみやすい名前ということで。長野の場合、山国で、タヌキが出没したのを見たんじゃないかと思いますけど、かわいい名前として「ポンちゃん」と。

味を守る一方、ポンちゃんは少しずつ変化しているという。発売当初のパッケージをみてみると、まだ「ポンちゃん」は子ども。その後、「ポンちゃん」は中国風の服を着たお兄さんに…。

子どもの「ポンちゃん」(左)・中国風「ポンちゃん」(右)

斉藤実社長:
生まれたてのポンちゃんは、こどものタヌキのデザインでしたが、何回か大人のタヌキに成育してまいりまして。

そして、10年ほど前からは・・・

斉藤実社長:
今のタヌキはおじさんのタヌキになった。50歳です。

ポンちゃんは、鉢巻をしたおじさん風になった。55年の歴史を感じさせる。

斉藤実社長:
昔ながらの長野県の県民の味と言いますか、変わらぬ味をそのまま守り続けている。子供向けの黄色と赤の明るい楽しいデザインと色使いでございますので、今までの伝統として、基本的には変えずにやっていきたい。

「変えずにやっていきたい」と語る斉藤実社長

著名な染色家がデザイン…「独特な味わい」

長野・松本市の老舗菓子店にも味わい深いパッケージの商品がある。今年で発売30周年の「ピケニケカステラ」。ピケニケは、「ピクニック」のポルトガル語。パッケージには、外国人のイラストが描かれている。

渡辺公志郎社長:
柚木さんがイメージしたポルトガル人だと思う。

デザインしたのは著名な染色家、柚木沙弥郎さん。旧制松本高校の出身で先代と親交があったことからデザインを頼んだそう。

デザインした染色家・柚木沙弥郎さん

柚木さんのデザインは他にも。ロールケーキにはピアノを弾く男性とドレス姿の女性。チョコ菓子の箱にはハットをかぶった男性。手にしているのは「携帯電話ではないか」とのこと。
ほのぼのとしたデザインは、商品の魅力を伝える大事な要素になっているという。

渡辺公志郎社長:
非常に個性的で、それぞれに独特の味わいを持っている。馬子にも衣装といったら失礼ですけど、トータルで良くないと100パーセントとは言えないと思います。

渡辺公志郎社長

思わず手にとりたくなるユニークなパッケージ。そこには企業の願いやこだわりが込められている。

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