持ち帰った理由が謎なものまで…ホテル業界が直面する備品“持ち帰り”の境界線

カテゴリ:暮らし

  • ドライヤーにテレビ、ベッドまで持ち帰られた!
  • 「何に使うの?」ホテル悩ます持ち帰られた備品
  • 価格の差は大きい…2種類用意して持ち帰り対策

今、ホテル業界では宿泊客が備品を持ち帰ってしまうという深刻な問題を抱えている。

そこで、備品の持ち帰りの境界線について『ココ調』横山ルリカ リポーターが調査した。

耳を疑う“持ち帰られた備品”たち

ホテルの備品持ち帰りについて街では「シャンプーや歯ブラシなどのアメニティーは持って帰る」や「夜行バスとか飛行機に乗った時に履けるのでスリッパとかあります」、「オーストラリアのホテルでバスタオルを持って帰って…。申し訳ないです」といったさまざまな声が上がった。

『ココ調』が都内100人に行ったアンケートでは、ホテルの備品を持って帰ったことがある人は63%、ない人は37%という結果になった。

ほとんどの人が何かしらの備品を持って帰ったことがあるようだが、その多くは歯ブラシやシャンプーなどのアメニティー類。

だが、『ココ調』が全国のホテルや旅館など25軒に緊急アンケートを実施すると、さまざまな備品が持ち帰られていることが分かった。

お試し用の化粧品が土台ごとなくなっていたり、ドライヤーが1ヵ月に3つも客室からなくなっていたり、三重県にある創業189年の老舗温泉宿「戸田家」では、テレビをボストンバッグに入れて持ち帰られそうになったりと耳を疑う出来事まで。

また、あるホテルでは一晩で大浴場のシャンプーボトルなどが全てなくなっていたり、ベッドを丸ごと持って帰られたというホテルもあった。

備品“持ち帰り”の境界線は?

では、実際に持ち帰っていい備品はどんなものなのか。

都内を中心に全国90か所にある名古屋市中区のビジネスホテル「ホテルマイステイズ名古屋錦」で教えてもらった。

快適さを追求し、枕は低反発枕など材質の違うものを2種類揃えるなど客室内の備品にはこだわっているが、マネージャーの鳥居博史さんは「なくなっていく備品で、月に約2万円くらいは損失が出ている」と明かした。

そのため、アメニティーは持ち帰られることを前提に宿泊客がロビーで必要なものだけを選ぶという形を取り、客室には通常より少なめのアメニティーを置いているという。

アメニティーは持ち帰ってもいいが、ボトル入りのシャンプーなどはNG。つまり、持ち帰っていい備品の基準は消耗品であることで、使い切りかどうかがポイントとなる。タオルやガウン、シーツなどはクリーニングして使いまわすため、持ち帰ることはできない。

このホテルではハンガー類、時計、ドライヤー、コップ、充電器と持ち帰ってはいけない備品の中で、スプーンが最も多く持ち帰られてしまうという。

変わった形をしているスプーンのため「可愛いと思ってもらえているのか…」と鳥居さんも不思議がり、横山リポーターも「ご家庭で使うんですかね…」と持ち帰る理由に首を傾げた。

さらに、スプーン以上にトイレットペーパーのホルダーが持ち帰られてしまうという不思議な現象もあったという。

鳥居さんも横山リポーターも「何に使うんでしょうね」と謎な出来事に驚いていた。

なぜ、トイレットペーパーのホルダーを持って帰ったのか。その理由は定かではなく、ホテル史上最大のミステリーだという。

宿泊の記念としてアメニティーはOK!

また、街では「テーマパークやホテルのロゴが付いていると記念に持って帰っちゃったりした」という意見もあった。

そこで、今月15日(金)から約88万個のレゴブロックでできた桜の木が期間限定で登場し、開業2周年を迎える「レゴランド・ジャパン」に隣接する、レゴの世界観満載のホテル「レゴランド・ジャパン・ホテル」へ。

一つ一つにレゴのイラストが描かれ、レゴの形の石鹸などアメニティーもレゴの世界観を壊さないものになっているため、レゴランド・ジャパン広報の平野由紀子さんは「持ち帰りはOKです。思い出として持ち帰って頂ければ嬉しく思います」と話す。

だが、室内にあるレゴたちは頑丈に固定されているため、全て持ち出しは禁止で、自由に遊べるレゴブロックも持って帰ることはできない。

その代わり、暗号を解いて子ども部屋にある宝箱を開けると、その中にあるプレゼントがもらえる「トレジャーボックス」などを設け、子どもたちが楽しめる工夫をしている。

ホテルの対策はさまざま

では、持ち帰ってはいけない備品に対して、ホテルはどんな対策をしているのか。

全国に115か所、約7200室を展開するビジネスホテル「ホテルリブマックス赤坂」では、基本的に持って帰っていいのは消耗品としているが、持ち帰り用と客室で履けるスリッパを2種類用意して対策している。

使いまわしのスリッパは約600円で、使い捨て(持ち帰り用)のスリッパは約50円と10倍以上も値段が違うため、はじめから持ち帰り用を準備しているという。

また、「備品にロゴを入れる形で対策をしています。ロゴがあることで、これは持ち帰ってはいけないものだと理解して頂いているお客様も多い印象です」と東日本ホテル事業部・エリアマネージャーの黒坂峻輔さんは話す。

持って帰られやすいガウンや靴ベラ、タオルなどの備品22種類のうち、14種類にホテルのロゴを入れたところ、大幅に持ち帰りが減ったという。

さらに、『ココ調』がアンケートをとった全国のホテルや旅館の中には、浴衣の紛失が多いため、チェックアウトの時にフロントへ持ってきてもらったり、備品に関する案内を日本語・英語・中国語などで記載するなど対策をしているという。

ただ、ホテルや旅館によって持って帰っていい備品の基準は異なるため、持ち帰りたい場合にはそのホテルや旅館に確認するといいかもしれない。

(「めざましテレビ」『ココ調』3月5日放送分より)

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