「デジタル発酵する風景」落合陽一氏がSXSW2019で提示する未来ビジョンに注目

特集・SXSW(サウスバイサウスウエスト)2019

カテゴリ:ビジネス

  • 日本館「THE NEW JAPAN ISLANDS」出展
  • 日本独自の視点で未来ビジョンを提示する
  • SXSW2019、今年の見どころは?

落合陽一氏が統括ディレクターに

2019年3月8日から17日、アメリカ・テキサス州オースティンで開催される、テクノロジー、音楽、映画の3ジャンルを横断する世界最大規模のカンファレンスSXSW(サウスバイサウスウエスト) 2019。

そのSXSW2019会場にて、3月9日から11日の3日間、日本館「THE NEW JAPAN ISLANDS(ザ ニュージャパンアイランズ)」の展示が行われる。(※TOP画像は日本館イメージ)

THE NEW JAPAN ISLANDS 外観(※2019年3月1日時点)

統括ディレクターは落合陽一氏。「デジタル発酵する風景」をコンセプトに、食やデジタル文化、サブカルチャーなどを含む、変容する日本文化の生態系をポジティブに受け止め、独自視点で未来ビジョンを発信する。

THE NEW JAPAN ISLANDS 内観(※2019年3月1日時点)

落合陽一氏は3月9日(土)15時からSXSW2019公式セッションにスピーカーとしても登壇。「Nature and Aesthetics: New Theories from Japan(自然と美:日本からの新しい理論)」と題された1時間のプレゼンテーションでは、70年代から現代までを俯瞰しながら、日本に古来からある美意識「侘び寂び」の再定義を通じて、人工と自然が融合した新たな自然論(デジタルネイチャー)を語る。

また、日本からは東京大学大学院工学系研究科の近藤早映主任研究員が公式スピーカーとして登壇、2019年3月9日(土)9時半より「Collaborative Community Design for Area Revival(地域復興の共創コミュニティデザイン)」と題したセッションで、新潟県長岡市で「土間」を活かした震災復興や、富山県上市町のアニメと連動した地域活性化についてプレゼンテーションを行う。

SXSW2019 10のトレンド

3~4年、あるいはさらに先の「未来」に関する熱いディスカッションが特徴的なSXSW。

今年はイベント運営側から2019年の10のトレンドが発表された。

Blockchain is Building Web 3.0(ブロックチェーンが構築するWeb3.0)
Conquering an Era of Digital Distrust(デジタルへの不信感の克服)
Doc and Genre Films Are Booming at the Box Office(ドキュメンタリーやホラーが映画館でブーム)
Evolution of Transportation and Delivery(輸送と配達の進化)
The Evolving Cannabis Consumer(進化する大麻消費)
Job Design and the Future of Work(仕事のデザイン、未来の仕事)
Music and Blockchain Hopes Over Hype(音楽&ブロックチェーンへの期待)
Rapid Rise of Subscription Services(サブスクリプションサービスの急増)
The Value of Human Touch in Music Curation(音楽のキュレーションにおける人間の感覚の価値)
XR Is Now(XRの時代に突入)

フェイクニュースという言葉も一般化し、2018年のFacebookによる相次ぐデータ流出なども背景に、デジタルへの不信感が増大、それをどう克服していくのか、という空気を感じとる事ができる。

そのような状況の中で、スターバックス元CEOで2020年の米大統領選に出馬を検討しているハワード・シュルツ(Howard Schultz)氏や、ニューヨーク州選出でソーシャルメディアを駆使しAOC旋風を巻き起こしている、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)議員なども登壇する。

“未来を探す”ディスカッション

SXSW 会場風景

最新テクノロジーにより、未来はどうなっていくのか?

未来学者のエイミー・ウェブ(Amy Webb)は、2019年に注目すべきテック・トレンドを「2019 Emerging Tech Trends Report」というセッションで総括的にリポートする。

著書「UBERLAND」でUBERで働くドライバーの実態を詳細にリサーチしたテクノロジー民族学者のアレックス・ローゼンブラット(Alex Rosenblat)は、もはや自分の上司が「アルゴリズム」である時代が到来していると話し、作家のダグラス・ラシュコフは人間の復興「チーム・ヒューマン」を掲げる。

展示会「トレードショー」

ブース出展形式のトレードショーも盛り上がりを見せる。

SXSW2018で話題となった「寿司テレポーテーション」。SXSW2019ではOPENMEALS構想としてバージョンアップした展示を行う。

SXSW2018 SUSHI TELEPORTATION(転送寿司)

世界中からフィードバックを得る目的で、あえてプロトタイプ(試作品)やβ版を出展するケースも多い。

シチズン時計は新たな時の体験を提供するIoTプラットフォーム「Riiiver」を、NTTコミュニケーションズはスポーツファン向けアプリのプロトタイプを展示する。

また、GROOVE XはCESで会場を沸かせた家庭用ロボット「LOVOT」を、経済産業省のJ-Startupプログラムは複数スタートアップによるパビリオンを構え、次世代タンパク質を開発するSpiberなどが出展。

オースティンの街中がSXSW会場に

例年、盛況を見せるソニーブース「WOW Studio」も出展する。体験型展示に加え、ソニーCSL北野代表やAIの権威ユルゲン・シュミットフーバー氏などのトークショーが行われる。

ソニー WOW Studio (SXSW2018)

また、15日の夜には日本の音楽アーティストをフィーチャーした「ジャパン・ナイト(Japan Nite)」が開催され、ASTERISM、FURUTORI、STEREOGIRL、REGALLILY、THE PERFECT ME、EX-GIRL、の6組が現地でパフォーマンスをする。

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