東京五輪目指して…「全身全霊で!」もう一人の“公務員ランナー”の熱き想い【沖縄発】

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  • 日本代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ」とは?
  • 公務員ランナーといえば川内選手が有名だが、他にも五輪目指す公務員ランナーが…
  • 東京マラソンにすべてをかけて臨む30歳の公務員ランナーの熱き想いを追う 

「やることはやった」五輪代表入り目指す公務員ランナー

2020年の東京オリンピックに向けて、今年の9月に行われるマラソンの日本代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ」をご存じだろうか?

マラソングランドチャンピオンシップとは、今年9月に開催される東京オリンピックの代表選考レースのこと。
日本陸連が新たに採用した代表の選考方法で、そのマラソングランドチャンピオンシップへの出場権をかけて、3月3日に行われる東京マラソンに出場するのが、沖縄県の公務員ランナー濱崎達規さん(30)だ。

濱崎達規さん(30)

これまで、沖縄県の記録を大きく塗り替え、県の長距離界に風穴を開けてきた濱崎さんが大舞台へのラストチャンスに挑む。

濱崎達規さん:
やることはやったという形なので、そこは結果につながると信じてやっていくのみ。あとは、楽しむだけかなっていう感じですかね。

濱崎さんは、2017年、実業団に移籍後、沖縄に戻り、最初の大会となるNAHAマラソンで初優勝。さらに、2週間後の防府読売マラソンで公務員ランナーとして知られる、川内優輝選手と競り合い優勝こそ逃したものの、2時間11分26秒で沖縄県の記録を塗り替えた。
沖縄県の長距離界に風穴を開けた濱崎さんが今、見据えているのがマラソングランドチャンピオンシップだ。

これまでにマラソングランドチャンピオンシップへの出場が決まっているのは24人で、濱崎さんが狙っているのは、“ワイルドカード”による出場権獲得。

濱崎達規さん:
2時間10分34秒、このためだけに身を削ってきたので、それ以外の目標タイムはないです。

ワイルドカードの条件は上位2レースの平均タイムが2時間11分以内であること。
濱崎さんは2017年に2時間11分26秒を出している。ワイルドカードの条件を満たすためには、3月3日の東京マラソンで自己ベストを更新する形で2時間10分34秒以内の記録を出さなければならない。

市役所勤務…出勤前と夜に練習する日々

実業団選手のような高いレベルで競技を続ける濱崎さんだが、現在、南城市役所に勤務していて、出勤前の朝6時に練習し、仕事を終えてから夜の練習に向かう毎日を送っている。

南城市役所に勤務する濱崎さん

2018年からは地元の子どもたちの指導にも力を入れている。
濱崎さんが、マラソングランドチャンピオンシップを狙う理由の一つ。それは、全国に比べて陸上の人気が低いといわれる沖縄の子どもたちの目に、カッコいいランナーの姿を焼き付けたいという強い思いだ。

「子どもたちに“カッコいい”ものでないといけない」

地元の子供たち指導する濱崎さん

濱崎達規さん:
陸上の長距離というものが、子どもたちにとって“カッコいい”ものでないといけない。陸上が球技に負けないようなポジションにしたいなというのが自分の野望としてあるので…。

ランナーとして円熟期を迎えている濱崎さん。その競技人生の中で最も苦しいレースだったと語るのが2018年の東京マラソンだ。

2018年の東京マラソンに出場薄る濱崎さん

濱崎達規さん:
結果に拘り過ぎた部分も去年一年は大きくて…。周りの期待に応えなきゃ、という思いも強かったんですけど…。

東京マラソンは「記録」を狙えるコースといわれているが、濱崎さんは足を痛めていたためスタート後、3キロでリタイヤ。その後テレビに映し出されたのは、16年ぶりに日本記録が塗り替えられ、さらに、実力で並ぶ選手たちが2時間10分の壁を次々と突破する姿だった。

濱崎達規さん:
その借りは、やはり東京でしか返せないという風に思っているので…。何より自分自身が楽しんで走らないと結果はついてこないなって、最近思うようになれたので…。

借りを返すべく、再び挑む東京マラソン。最終調整での練習に加わったのは、沖縄長距離界のライバル達。
レースを想定したハイペースな練習で濱崎さんを引っ張り上げる。

2018年おきなわマラソン準優勝・与那嶺恭兵さん:
東京マラソンに向けて気合いがかなり伝わってきます。自己ベストとマラソングランドチャンピオンシップ獲得を目指して頑張ってほしいなと。

2018年NAHAマラソン優勝・仲間孝大さん:
実業団ではなくてフルタイムで仕事して走っている選手たちが、そういった資格をもらえるということは、影響はすごい全国的にもあるんじゃないかな、というのは感じます。

「プライドや自分の思いを東京マラソンにぶつけて終わりたい」

濱崎達規さん:
マラソングランドチャンピオンシップの期限としては(今回の東京マラソンが)最後のマラソンになると思います。自分の今まで競技をやってきたプライドとか、自分の思いとかいうのを、東京マラソンにぶつけて最後終わりたいなと…。全身全霊でぶつかっていきたいですね。

「全身全霊でぶつかっていきたい」と語る濱崎さん

東京オリンピック代表選考レースへの出場をかけて、沖縄最速ランナーが最後のチャンスに挑む。東京マラソンは3月3日午前9時10分にスタートする。

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