なぜ大盛況?イベントの主役は過疎集落のお年寄り…キーワードは“まめったい”【長野発】

カテゴリ:地域

  • 元気なお年寄りが主役…イベント大盛況
  • 中条地区の人口の半数以上は65歳以上
  • 「何かヒントになれば」来場者から好評

イベントの主役は元気なお年寄り…500人来場

長野市で2月に開かれた「中条まめったいフェスティバル」
「まめったい」とは、「元気な」という方言。イベントの主役は、長野市中条地区の山あいに暮らす元気なお年寄りたちで、会場にはおよそ500人が詰めかけ、大盛り上がりとなった。

「中条まめったいフェスティバル」

「やまんばルンバ」を熱唱するのは、地元の演歌歌手、中條重さん87歳。「やまんばルンバ」は地域に伝わる山姥(やまんば)伝説を題材にした曲で、「気持ちがルンルン」になるように作ったという。

中條重さん(87)

歌を聞いた子供からは「元気出る」、女性からは「こっちまで元気もらえます」などと好評だ。

中條重さん:
まめったいというタイトルの通り、私は痛いところ一つもないから元気よく歌わせてもらった。(中条を)子育ての里にしようと、少子化で困っているので、「やまんばルンバ」を書いた。目標に到達するように頑張っていきたい。

中条地区の人口の半数以上は65歳以上

長野市中条地区の人口はおよそ1800人。14歳までの「年少人口」は100人あまりで半数以上が65歳以上だ。

中条地区の人口1799人のうち年少111人、老年959人(2018年10月1日現在)

イベントは、「過疎の寂しいイメージではなく、元気な住民の姿を多くの人に伝えたい」と住民自治協議会と住民有志らの実行委員会が初めて主催。中条を飛び出し、長野市内のNBSホールでの開催となった。

会場に飾られたのは、去年12月に出版された写真集「まめったい暮らし」の作品。中条地区の中でも高齢化と過疎化が深刻な日下野集落の日常を10年間にわたって記録した写真だ。

日下野集落の日常を10年間にわたって記録した写真
日下野集落の日常を10年間にわたって記録した写真

写真を見た人からは、「みんないい表情で、普段の顔、生活のそのままの写真にほっこりします」、「こういうように歳をとっていきたいですね」などの声が聞かれた。

さらに特産品をアピールするブースも並んだ。ジビエ料理の試食コーナーでは、イノシシの肉やシカのつみれ汁などが振舞われた。
特に人気だったのが、手作りみその食べ比べ。中条特産「西山大豆」で仕込んだ1年、2年、3年もののみそだ。

中条特産「西山大豆」で仕込んだみそ

みそを試食した人からは、「3年ものは、こくがある」、「おいしい、麹の味もしっかりするし」などと評判だった。

続いてのステージはマジック。マジシャンは山本孝男さん90歳。10年前に始め、今は月に一度、福祉施設などで披露しているという。

山本孝男さん(90)

山本孝男さん:
「笑う門には福がある」といいますので、笑って長生きをしたいと。人々との交流もあるし、人生で最高ではないかと。目標は100歳ですね。

ステージの最後を飾ったのは関東を中心に活動する「The BOCOS」のライブ。友人の紹介で毎年のように中条を訪れていて、住民との交流の中から生まれた曲を披露した。

ライブをする「The BOCOS」

「何かヒントになれば」来場者から好評

中条まめったいフェスティバルについて来場者からは、「高齢の方が生きがいをもって自分の楽しみを見つけて、生活を過ごされている姿がとてもいいなと思った。やる気というか、仲間とともに過ごすってすばらしいことだと思った」、「中条はすごいなと思って、これだけ過疎、高齢なところなのに、こういうイベントができるってすごいなと思う。私もそういう場所に住んでいるので、何かヒントになればいいなと思う」などの感想が聞かれた。

中条地区住民自治協議会・黒岩秀美さん:
発表しているお年寄りも元気だったんですが、見ている高齢の方たちもうなずいたりして、とてもいい時間が過ごせたんじゃないかなと思う。高齢化もしているし、人も少なくなっていますが、外の力も借りたりとか、みんなで一緒になって中条で楽しく暮らせていければいいなと思う。

住民自治協議会は、今後もお年寄りたちの活躍の場を設け、中条の魅力を広く発信していきたい、としている。

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