「昭和の歌」愛する人々が続々来店…店内で懐かしの歌熱唱するワケ【長野発】

カテゴリ:地域

  • 長野で「昭和の歌」愛する人々が集う店…客が熱唱
  • 山口百恵ファンの店主は昭和43年生まれ
  • 「懐かしい」「楽しい」 熱唱する客の思いは…

店内で来店客が「昭和の歌」熱唱

長野市に去年、「昭和の歌」を愛する人々が集う店がオープン。まもなく平成も終わりを告げようとする中、思い出と共に甦る懐かしのメロディーを熱唱する客と店主を取材した。
長野市南千歳の路地。黄色く光るスタンド看板には「昭和」の文字が…。

店内に入ると、山口百恵さんの「いい日旅立ち(1978年《昭和53年》)」や岩崎宏美さんの「聖母たちのララバイ(1982年《昭和57年》)」を熱唱する人たちの姿が…。

「いい日旅立ち」を熱唱する女性
「聖母たちのララバイ」を熱唱する女性

70年代のスターの名曲に、80年代のアイドルの歌など懐かしいメロディーが響くこの店は、その名も「昭和ポッ歌倶楽部」。ポップスと歌謡曲の店、だから「ポッ歌」なんだそう。
昭和ポッ歌倶楽部は、昭和を中心に流行った曲を楽しんでもらおうと去年9月にオープン。備え付けの楽器で弾き語りもできるという。

「昭和ポッ歌倶楽部」の店内

取材したこの日も、50代を中心に音楽好きが集まっていた。

50代女性:
昔聞いていた曲を忘れてて聞かないじゃないですか。ここに来て昔の昭和歌謡を好きな方が、昔の曲を弾いて歌ってるのですごく懐かしいなと。

50代男性:
気軽にこちらで演奏できるということで、へたくそですけどたまにやります。レトロな感じでいいんじゃないですか。

店主は昭和43年生まれ…山口百恵ファン

店主は1968年、昭和43年生まれの早川丈宏さん、50歳。
早川さんが青春時代を過ごした昭和の終わりは「バンドブーム」だった。

早川丈宏さん(50)

早川丈宏さん:
実を言うと私はロックの人。高三の文化祭でバンドをやったのがきっかけで、大学へいったんですけど、そのときに音楽のサークルに入って、ベースをやってと言う感じでした。

大学卒業後、東京の会社に就職したが、15年ほど前、家庭の事情で地元・長野市に戻ったという。ギターの弾き語りに熱中するようになったのは、3年ほど前のこと。

早川丈宏さん:
なんでなんですかね、急に再燃しちゃったんですね。かつてやっていて、またバンドやりたいなというところから、やったことないけどアコースティックギターを練習して、弾き語ってみようかなというのが始まり。

やがて飲食店などで弾き語りを披露するようになり、その頃、知り合った人からこの「歌好きが集まる店」を任されたという。
店長になった今も歌を披露していて、練習は欠かさない。客のリクエストに応えるうちにレパートリーは200曲ほどに増えたという。でも、そのほとんどがポップスや歌謡曲だ。
ロック少年だった早川さんが、なぜ昭和の歌ばかりを歌うようになったのか。

ギターを弾きながら熱唱する 早川丈宏さん

早川丈宏さん:
私が音楽を好きになったきっかけって何だろうと考えたときに、小学生のときにテレビのベスト10を中心に歌謡曲をみて、そこで出てきた歌が、いいなこの歌って、口ずさんでみると言うところから入ってますから。

 音楽の素晴らしさを知った子どもの頃へと戻っていった早川さん。特に好きだったのは…。

早川丈宏さん:
(山口)百恵ちゃんの歌を口ずさんだところから始まっている。(「ひと夏の経験」のジャケットを指さし)これね、私が一番最初に聞いた曲。百恵ちゃん好きになったきっかけだから。(どこが好き?)憂いな目ですね、ちょっと寂しそうな。

店内に飾られている「ひと夏の経験」のジャケット

来店する客の思いは…

店には昭和の歌を愛する人たちが夜な夜な集まってくる。
茨城県の竜ヶ崎市から訪れたという男性は、全国の弾き語りのできる店を紹介するサイトで発見し、立ち寄ったという。

竜ヶ崎市から訪れた男性の演奏で歌った40代女性:
(ギター演奏した竜ヶ崎市から訪れた男性と)まるでバンドを組んでるようでしたね。初めてとは思えない。

竜ヶ崎市から訪れた59歳の男性:
あと4、5回やればいろんな曲をセッションできる。

この夜、男性は自分では歌わず、ずっと伴奏。それも楽しいそうだ。

竜ヶ崎市から訪れた男性(左)と歌う女性(右)

またプロの歌手を目指しているという36歳の男性は…。
交通事故で下半身が不自由だが、ピアノの弾き語りにチャレンジしている。

プロを目指す36歳男性:
歌を披露できるこの店がお気に入りです。もっともっとこういうお店が増えればいいなと思います。店の雰囲気やマスターさんの人柄もいいですし、ここにきて楽しくなかったと言うことは1度もない。

プロを目指す36歳男性

昭和の歌になぜ惹かれるのか…

50代女性:
子どものころに聞いていたり、親が聞いていた曲とか良く耳にしているのが聞けると、懐かしいなと思ったりしますね。

竜ヶ崎市から訪れた59歳の男性:
思い出しますね。昔のことがよみがえってくるみたいな。友達と遊んだこととか恋愛事情とかね。

春になれば、また一歩、遠ざかる「昭和」。それでも懐かしのメロディーが思い出を甦らせ、人々の心をつないでいく。

早川丈宏さん:
そのときに居合わせたり、偶然知り合ったお客さんと音楽を通じて仲良くなれる。そういった楽しみ方をしてもらいたい。音楽やる人が来るので、そこで輪が広がっていけるようなお店になったらなと思います。

【関連記事:日本各地の気になる話題】

FNNピックアップの他の記事