STOP! “私生活”泥棒 「つながらない権利」って!?

カテゴリ:暮らし

いまや、スマホやSNSで、24時間すぐにつながれる時代だからこそ注目されている、ある権利がある。

帰宅後や休みの日に、仕事の電話やメールの対応をする夫。

よくある風景だが、妻たちの本心は...。

30代(1児の母)「(夫は休暇中でも仕事の連絡に対応する?)家族で出かけているときに、主人は、(電話)出なきゃいけないので、仕方ないんですけど、やっぱり家族の時間なのにと、寂しい気持ちにはなりますね」

30代(3児の母)「(夫は休暇中でも仕事の連絡に対応する?)子どもたちが大泣きしていたり、けんかしているときにもかかわらず、どこかの1部屋を貸し切って(対応している)」

就業時間外の電話やメール対応についてどうするか聞いたアンケート調査によると、「対応する」と答えた人が、6割以上もいる現状も浮かび上がった。

こうした状況を変える鍵が、「つながらない権利」。

勤務時間外の電話やメール対応を拒否できる権利。

日本では、まだなじみのない言葉だが、フランスでは、2017年に法律化。

そんな「つながらない権利」を取り入れている会社を、荘口彰久キャスターが訪ねた。

採用管理システムを扱っている、IT企業「イグナイトアイ株式会社」。

広報・石橋さんは、「(これ何ですか?)これは、社員のカレンダーになります。自分で勝手にノー残業デーを決めて」と話した。

仕事以外の時間は、原則、お互い連絡を取り合わない。

さらに就業時間は、自分で時間を決める。

就業時間外に顧客からのメールが届いても、不在を伝える内容が自動的に返信される。

そもそも、会社設立当初は、夜間も休日も、お客さんからの連絡を受けていたという。

イグナイトアイ社長・吉田崇さんは、「(『つながらない権利』を導入した理由は?)夜間の連絡に対応する場合、その負荷が社員に行ってしまう。そうすると、社員が結局苦しくなって、辞めてしまうので、定着しないことがあった」と話した。

離職率を減らすために、2年前から働き方を見直し、「つながらない権利」を導入した。

営業担当の山岸さん(39)は、1児のパパ。

入社4年目 営業担当・山岸さんは、「以前の不動産の仕事は、海外旅行に行っているときも、(電話が)かかってきたことありました。(前職では)気づくと仕事しているということがあったので...」、「(気づくと仕事しているって、怖いですね?)そうですね」などと話した。

転職してからは、プライベートが激変。

第1子となる男の子が誕生した際には、仕事の連絡も気にせず、出産に立ち会えた。

「つながらない権利」を実行している山岸さんは、「(転職して)オンとオフはしっかりできて、逆に仕事している間の集中力と生産性は上がったかなと思う」と話した。

加藤さん(36)は、7歳の男の子を持つワーキングマザー。

平日は、午前9時から午後5時半で勤務。

退社後の子どものお迎えは、社内で共有している。

入社3年目 ワーキングマザー・加藤さんは、「昔(前職)は、家でも子どもにご飯食べさせながらも、(子どもの)前で仕事をしたりしていた。それを見た家族から、『子どもには、お母さんは1人だから』と言われ、正論だったので、意識して直そうとしました。(今は)自分の子どもと面白い話をした記憶は、いっぱい増えていると思う」と話した。

2年前に「つながらない権利」を導入してから、社員のやる気は上がり、業績も大幅にアップ。

社員の数も倍以上に。

イグナイトアイ社長・吉田崇さんは、「(『つながらない権利』は社会に普及できる?)相手がある話ですので、各会社さんと力を合わせて広げていきたい」と話した。

「つながらない権利」を導入するにあたって、社員も相手先に理解してもらえるか不安だったそうだが、実際にやってみると、いろんなことがスムーズになったという。

オンとオフがはっきりした関係の方が、お互い疲れないのかもしれない。