女性初・G1デビューで大健闘! 藤田菜七子騎手のスゴさはその「柔らかい騎乗技術」にあり

カテゴリ:国内

  • JRA史上初、女性騎手がG1レースに出場!
  • 初挑戦で大健闘を見せた藤田菜七子騎手に対して、レジェンド武豊騎手の反応は?
  • 藤田菜七子騎手の「スゴさ」を徹底深堀り!

女性騎手初!最高峰のレースへ参戦

17日、競馬の最高峰“G1レース”にJRAの女性騎手として史上初めて出場した藤田菜七子騎手(21)。

レースは、勝ち星4000以上をあげる競馬界のレジェンド・武豊騎手(49)がトップをひた走る一方で、藤田騎手は最後尾につける展開に。
しかし、最後の直線で猛烈に追い上げ、トップの武騎手には届かなかったものの、5着に食い込む大健闘を見せた。

藤田騎手の大健闘についてレジェンド・武騎手は…

武豊騎手:
彼女は頑張ってますし、自分でつかんだものだと思います。彼女が乗ったおかげで盛り上がりましたから、ファンも楽しんでいただけたかなと思います。まあ、僕自身は負けなくて良かったと(会場、笑い)。
彼女が勝って2着だと、それは避けたいなと思ってました。

 
「負ける訳にはいかない」と、レジェンドとしての意地を見せた武騎手。真剣勝負を争うライバルとして、藤田騎手を認めた瞬間だ。

G1は、競馬の世界では最高ランクに位置づけされているレースで、選ばれし馬と選ばれし騎手しか出場できない、まさに大舞台。デビューわずか4年目で女性初のG1出場を成し得た、藤田騎手のスゴさとは?

「直撃LIVEグッディ!」のスタジオには、元JRA騎手で競馬評論家の細江純子さんをお招きし、徹底深堀りした。

立本信吾フィールドキャスター:
とにかく17日のフェブラリーステークスは盛り上がりまして、昨年より21.8%増の、6万人を超えるお客さんが府中に集まりました。その中で好騎乗を見せた藤田菜七子ジョッキー、G1初騎乗への足跡を紹介します。

・2016年2月、16年ぶりのJRA女性騎手としてデビュー

・4月にはJRAで初勝利を収める

・去年8月、JRA女性騎手として最多記録を更新=35勝!

・12月には、JRA女性騎手・年間最多勝記録更新=27勝!


 
立本:
そして今年の1月、Dr.コパこと小林祥晃オーナーからG1参戦を明言され、17日にフェブラリーステークスで5着という結果を残しました。細江さん、G1に女性のジョッキーが出るということがいかにすごいことなのか説明をお願いします。

細江氏:
日本の競馬は中央競馬と地方競馬と2つの団体に分かれます。そのうちの中央競馬が武豊騎手や藤田菜七子騎手が所属するところです。基本的に週末の土曜日と日曜日に競馬が開催されるので、1年間で大体3450レースくらいあるんですけど、G1レースというのはそのうち26レースのみなんです。
17日は14頭の馬に14人の騎手が騎乗しましたが、菜七子さん以外の13人のジョッキーはG1レースを勝っているジョッキーなんです。実力も実績もあるジョッキーの中で、デビュー4年目の菜七子さんが乗ったというのはすごいことです。

立本:
見事なG1初参戦となりました。菜七子ジョッキーのここがすごい!というところを見ていきましょう。

強さの秘密は「柔」にあり!

<細江さんによる女性騎手の苦労(20年ほど前)>

・騎手、調教師、厩務員など競馬関係者がほぼ男性

・騎乗チャンスが少ない

・マスコミの対応が分からない


 
細江氏:
マスコミ対応に関しては、絶対的に数が少ないので、何をしても目立ってしまう。マスコミがつくと、マスコミに出ていいのかな、生意気にとらえられないかなと心配になって逃げてしまうんですけど、そうすると逆に「あいつは答えない、生意気だ」ととらえられてしまって。自分がどうあるべきなのか、当時はよくわかってなかったですね。

安藤優子:
先をゆく先輩のロールモデルみたいなものもないわけですもんね。

高橋克実:
20年前と比べると、今は周りの環境も変わってきているんですか?

細江氏:
変わってきてますね。ジョッキーだけではなく、支える馬を作る調教女子さんですとか、厩務員さんも増えてきています。ジョッキーをやめた女性ジョッキーで、裏方として馬を作る側に回っている方もいますので。

立本:
藤田ジョッキーは、デビューは地方競馬なんです。地方や中央、さまざまな競馬場で騎乗をしてきたのは、多くの経験を積ませるためにJRAが考えたことだそうです。その結果もあり、藤田騎手はこのような記録を更新しています。

<JRA女性騎手・通算勝利数更新>

・藤田騎手が更新する前の1位は、元JRA騎手増沢(旧姓牧原)由貴子さんが持っていた通算891騎乗・34勝

・藤田騎手は4年目にしてJRA通算50勝

・騎乗数は、現在JRAで1370騎乗、地方57騎乗

 

立本:
騎乗機会も多いですし、勝ち数も記録的になっているんです。

安藤:
細江さんから見て、菜七子さんは最初から騎手としての資質を備えている人物だと思いますか?

細江氏:
はい。一番いいところはこぶしの柔らかさ。馬へのあたりというんですかね、馬の口元とけんかしないんですよね。馬はそれぞれ個性がありますしスピードコントロールをしなければいけないんですが、うまいこと会話をして、まだ大丈夫ゆっくりでいいんだよ、っていうことを教えてあげることができる。
私は固くてへたくそだったので、すぐ喧嘩しちゃって馬が嫌がっちゃうことがあったんですけど、菜七子さんは本当に柔らかい。スタートセンスの良さもあります。

立本:
無理に馬に負担を与えない騎乗ということなんです。さらに菜七子騎手は、このやわらかい騎乗を進化させるために、こちらのトレーニングを実践しています。

<やわらかい騎乗を進化させるために…>

・スピードスケート小平奈緒選手と同じ、一本歯の下駄を使ったトレーニングを実践!

・4kgの重りを持ち、不安定な状態で騎乗姿勢をとる。重りを上げ下げし、筋力と体幹を鍛える



安藤:
厳しい!すごいですね。グラグラしているところで体幹を鍛えるトレーニングですよね。

西園寺薫(元LEON総編集長):
彼女は騎手としての能力も才能もあると思うので、これで体幹を鍛えたら、年内G1で勝つんじゃないかなって。僕大好きで、コパ先生の馬と藤田騎手をずっと応援してたので、本当に興奮しましたよ。

立本:
最後に、菜七子騎手は今後どうしたいのか?会見ではこのように答えています。

<今月14日共同会見にて>

藤田騎手:
私を見て、結果的にジョッキーになりたい女の子や男の子が「私も頑張りたい」と思ってくれたら一番うれしいです。

<さらに17日のレース後>

小林オーナー:
(藤田菜七子騎手に対して)米国なんてどうだ?それぐらいの夢は持ってもいいかもな。

 
立本:
なんと、Dr.コパさんがブリーダーズカップ・スプリントという世界最高峰のレースに挑むかもしれないと話していました。

高橋:
楽しみですね!


(「直撃LIVE グッディ!」2月18日放送分より)
 

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