台風被害拡大の中 被災地...闘う住民たち

カテゴリ:国内

台風19号の被害が拡大を続ける中、被災地では、少しずつ復興へ向けた1歩を歩みだそうとしている人たちがいる。

台風19号の影響で、那珂川が決壊し、大規模な氾濫が起きた茨城県。

県内では15日、22の公立学校が臨時休校になった一方、登校時間を繰り下げて授業を行った水戸市の小学校では、児童の元気な声が響いた。

同じく台風の被害に遭った岩手・釜石市内では、一般のボランティアの活動がスタート。

参加した人の中には...。

ボランティア参加者「広島から来ました。ラグビー(ワールドカップの試合)見に来ていたんですけど、こうなったんで、力仕事して帰ろうと」

13日に行われる予定が、台風の影響で中止となったラグビーワールドカップ、ナミビア対カナダ戦。

市内では、選手たちがボランティアに参加していたが、この試合を観戦するはずだったファンも、台風の被害に遭った場所でボランティア活動に加わっていた。

被災した人「ほんと助かりますね。人手がこういうときは重要だと思うので」

千曲川の堤防が決壊し、濁流が街にあふれた長野市。

15日、コンクリートブロックが運び込まれるなど、重機を使っての復旧作業が急ピッチで進められた。

街からは水が引き始め、住宅などで発生した、いわゆる「災害ごみ」の受け入れが本格的に始まった。

暮らしを支える生活必需品が、一瞬で復旧を阻むごみに。

中には、買ったばかりの新品も。

住民は「テレビは、この間買ったばかりで全然ダメですね。冷蔵庫もダメですし。車もしっかり(泥に)埋まってますし。車も買ったばかりなのに」、「(災害ゴミに)持っていきたいが、重くて無理ですよ。男4人ぐらいが必要です。全然動かない」などと話した。

いたるところに転がる泥だらけのリンゴ。

産地として知られる長野市は、収穫を間近に控える中で濁流に襲われた。

この農園の畑は、完全に水没。

リンゴは泥水に浮かんでいた。

三栄農園・松澤寿季さん「リンゴ狩り、これからお客さん、たくさん来てくれるシーズンなんですけど、非常に残念ですが。お客さんに精いっぱいサービスをできるように、これから復旧作業を努力したいと思います」

決壊した堤防近くのリンゴ農園では、収穫前のリンゴはほぼ全滅だという。

リンゴ農園を営む関博文さんは、「何カ所かで木の倒れ方がすごいですね。根っこが持ち上げられちゃって倒れているような。引き抜いて何か植え替えるとかが必要」と話した。

越辺川が氾濫した浸水により、一時200人以上が孤立した埼玉・川越市にある特別養護老人ホーム「川越キングス・ガーデン」。

15日、施設内が初めて公開された。

横倒しになった歩行器具。

流れ込んだ水の高さは、1m50cmほどに達したという。

泥だらけとなった品々には、あの日の不安と恐怖が刻まれていた。

川越キングス・ガーデンの渡邉圭司施設長は、「特にいろいろな思い出の写真ですとか、衣類なども思い出のものもあったと思いますので、できるだけ、それら残せるものは残していきたい。これから多くの時間と費用がかかってくることを実感している」と話した。