跳び箱やゴルフクラブを再利用!広がりを見せる『エシカルオフィス』とは?

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  • 札幌市に、地球環境や社会に配慮した日本初の「エシカルオフィス」
  • 廃校になった小学校の勉強机を再利用したり、地産地消の材料を活用
  • 北海道に根差したテックカンパニー目指す『ダイアモンドヘッド社』の思い

地球環境や地域社会に配慮する「エシカルオフィス」

北海道・札幌市にある、ダイアモンドヘッド社。

シンプルでオシャレなだけでなく、実は、日本初の「エシカルオフィス」。

ダイアモンドヘッド社(北海道・札幌市)

「エシカル」とは倫理的、良心的という意味を持ち、地球環境や社会に配慮した選択をする価値感のこと。
フェアトレードや被災地支援などの視点を持ったエシカル消費は、ヨーロッパを中心に世界中に広がっている。

ヨーロッパを中心に世界中に広がる“エシカル消費”

エシカルオフィスを手掛けた、アッシュ・ペー・フランスエシカル部長の坂口真生さんは、
「地球環境を改善しながら発展していく、人権を守りながら発展していくことにすごく関心が高まっていて、エシカル消費を広げている原動力になっているのでは」と語る。

では、エシカルオフィスとはどのようなものなのか。
会議室には、跳び箱を利用したテーブルとイスに、建造物を解体したときに出る古材を利用した長いデスク。
脚の部分は、廃校になった小学校の勉強机をアップサイクルしたものだ。

跳び箱を利用したテーブルとイスに学校の机を再利用した長デスク

そのほかにも、高速道路で使われていたライトを利用した照明や、ゴルフクラブを使ったコート掛けなどユニークなものが目を引く。
環境に配慮し、再利用製品を活用したエシカルオフィス。

高速道路で使われていたライトを利用した照明
ゴルフクラブを使ったコート掛け

エントランスには「札幌軟石」…地産地消の材料を活用

札幌軟石の採石場「辻石材工業」

そして、オフィスにはエシカルの重要な要素がもう1つ隠されていた。

エントランスの来客用タブレットが乗せられた台に使われている石は、同じ札幌市内で採掘された「札幌軟石」という石。
札幌軟石は、4万年前の支笏湖ができた時の火砕流でできた石で、かつては、建築資材として盛んに使われていたが、コンクリートに取って代わられ、砕石場も現在は一か所だけに。

エシカルオフィスは、こうした地産地消の材料でできている。

加工される札幌軟石

さらに、社内イベントなどで使えるようにと作られた屋台は間伐材を有効利用。
北海道の森林整備や地域産業の活性化につながるという。

また、北海道の材木メーカーが開発した「ペーパーウッド」を活用した屋台も。

「ペーパーウッド」とは合板と色紙を張り合わせた板のことで、北海道のデザイナーと家具職人が制作した。

地域活性化や伝統技術の継承、地場産業を守っていくこともエシカルの重要な要素なのだ。

道内の材木メーカーが開発した「ペーパーウッド」

『北海道により寄り添っていこう』

エシカルをオフィスに取り入れた狙いについて、ダイアモンドヘッド社広報の川口ゆりさんは、
「会社の方向性として、北海道に根差したテックカンパニーを目指していこうという思いがあり、『北海道により寄り添っていこう』という思いを表現した」と語る。

社員は「北海道を感じられる木のぬくもりがあり、過ごしやすい」と話す。

アッシュ・ペー・フランスエシカル部長の坂口真生さんは、
「日本らしいエシカルの成功事例をつくっていきたい。その成功事例がいずれアジアの国の中で参考事例になると思うので、ここからたくさんの事例がつくっていけたら」と夢を膨らます。

エシカル消費にIoTの活用を

フェアトレードや被災地支援などの視点を持ったエシカル消費について、IoT/AIの専門メディアを運営する小泉耕二氏は、
「フェアトレードの流れの中で、例えばコーヒー1杯飲んだ時に生産者に還元するなんて話がありますよね。生産者→輸入者→製造者→販売者→消費者という流れの中で、消費者が本当にその生産者のものを飲んでいるのか、豆はしっかりと管理されているのかがわからない局面がある。」

「その時、IoTの技術を活用し、生産者がコーヒー豆にICタグを張り、それがどう流通したかをトレースするとか、輸入の際、船の中で正しい温度管理がされていた豆かどうかとうことが分かれば、価値のあるコーヒーを飲んでいるという気持ちになり、社会貢献の気持ちが出てくる。それがエシカルの世界の良いところだと思う」と話す。

小泉耕二氏

(「プライムニュース α」2月14日放送分)

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