張本智和選手の活躍は水谷隼選手のおかげ?卓球界に“若手有望株”が続々登場するワケ

  • なぜ?今の卓球界で若い選手の活躍が目立つワケ
  • スパルタ指導に疲れ果て…吉村選手は中学時代に父から逃亡!
  • スパルタ指導とそうでない指導について水谷選手が分析

今、注目が集まっている日本の卓球界。

2020年に控えた東京オリンピックに向けて、競技人口も年々増加。最近では習い事人気ランキングにも上位に入っている。その要因とも言えるのが若手選手の活躍。

2月17日放送の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系列)では、「注目選手続々!卓球SP」を放送。張本智和、水谷隼選手、森薗政崇選手と姉の美咲選手、いとこの美月選手、吉村真晴選手が登場した。

張本智和選手は昨年12月、世界のトップ選手が集う「2018 ITTFワールドツアーグランドファイナル」にて、15歳172日で大会史上最年少優勝を果たし、日本男子最高位となる世界ランキング3位(当時)へと上り詰めた。

世界ランキングは、男女ともに中国の選手が席巻する中、女子は石川佳純選手が4位(2019年2月時点)と、日本の選手6人がトップ10入りするなど、日本卓球界のレベルは上昇している。

さらに、先日の全日本卓球選手権大会では、水谷隼選手が前人未到の10度目の優勝を達成。女子では、世界ランキング7位(2019年2月時点)の伊藤美誠選手が女子初の2年連続、シングルス、ダブルス、混合ダブルス優勝の3冠という偉業を成し遂げた。

だが、張本選手は準決勝敗退、石川選手は18歳の早田ひな選手に敗戦、平野美宇選手は14歳の木原美悠選手に敗戦している。実力者たちも決して安泰ではないのが今の卓球界だ。

張本選手の素顔を先輩たちが暴露

卓球選手だった両親の元に生まれた張本選手。

初めてラケットを握ったのは1歳で、2歳の時にはラリーができるほどに。4歳で試合に初出場し、小学1年生の時には全日本卓球選手権大会・バンビの部で優勝すると、全国大会42連勝というとんでもない記録を打ち立てる。小学6年生の時に世界大会へ挑戦すると、次々と最年少記録を塗り替えた。

試合の時の勇ましさとは違い、静かにスタジオで座っている張本選手に、MCの浜田雅功さんは「普段はどういう子?」と他の選手たちに尋ねると、水谷選手は「テレビでは静かにおとなしくしているんですが、本当はめちゃくちゃうるさいです。めちゃくちゃ喋ります」と意外な素顔を明かした。

続けて、吉村真晴選手も「ずーっとしゃべってます。どんどん顔が近づいてきて、無視しても『吉村さん、吉村さん』っていうタイプです」と次々と先輩から暴露されると、張本選手は恥ずかしそうにしていた。

若手選手続々登場のワケ

張本選手のように、今の卓球界は若い選手たちの活躍が目立っている。

14歳の木原選手や、高校生を破った11歳の超新星・松島輝空選手など、10代の選手たちが頭角を現している。その背景には、日本卓球協会が小学生以下を対象としたナショナルチームを設立したことにあった。

日本卓球協会の改革に尽力する強化本部長・宮崎義仁さんは、「小学生から日本卓球協会が直接指導するようになったのが大きな要因。2001年から小学生のナショナルチームができましたが、できる前の小学生チャンピオンはその後代表にはなれませんでした。ナショナルチームを作った後は、ほとんどが五輪などに出て、ガラっと変わった瞬間でもあった」と話した。

さらに、ナショナルチームは選手強化のため、ある仕組みを作っているという。それは「飛び級制度」。実力のある子は、年齢より上のクラスへステップアップできるという。

実は、ナショナルチームの1期生だという水谷選手。

強化本部長・宮崎さんは「張本が順調にアカデミーシステムでやっているということは、水谷が苦労して、私たちが失敗を繰り返して、その中でも水谷は強くなった。そういう段階を経て、張本が育っている」と話した。

それを受けて、水谷選手も「14歳の時にナショナルチームの1期生として、ドイツ留学に行きました。今の張本たちがあるのは、僕らを踏み台にしていったんです」と言い、吉村選手が「(水谷に)感謝しろ!」と追い打ちをかけると、張本選手は苦笑いしていた。

怖すぎる“スパルタエピソード”を告白

“卓球ファミリー”でもある、森薗政崇選手は、姉の美咲選手といとこの美月選手と出演。

政崇選手は、子供の頃から卓球で注目されていたため、11歳の時にコブクロの名曲『君という名の翼』のミュージックビデオで父親と共演していたことを告白。

政崇選手は「詳しい経緯はわからないですけど、当時僕めちゃめちゃかわいいじゃないですか!」とアピールすると、姉の美咲選手は「弟もお父さんも出ているのに…。私が知らされたのはミュージックビデオができてから」と嫉妬していた。

だが、政崇選手は「僕のお父さんが卓球に関してすごく厳しい人で。その日もたくさんのスタッフさんが来ていて、いつもみたいに熱が入って、厳しい練習をやったせいで、スタッフの人たちは怯えて途中で帰っちゃいました」と明かした。

一方、2016年のリオオリンピックの卓球団体で銀メダルを獲得し、2017年の世界選手権の混合ダブルスで金メダルを獲得した吉村選手の父親も厳しかったという。

卓球の基礎を叩きこんでくれた父・弘義さんの指導について「“THE スパルタ”です」と断言する吉村選手。父親も、中学時代に強豪校に通っていたという元卓球選手だったため、指導に熱が入るとボールやラケット以外にもいろんなものが飛んできたという。

そんな父親のおかげで、小学6年生の時には全国大会準優勝を果たす。しかし、過酷な指導に疲れ果てた吉村選手は、実家のある茨城から離れた仙台の中学へ進学する。「逃げ出しました。離れたかったのでうれしかったです」と吉村選手は振り返る。

さらに、厳しい練習の反動からか、中学時代は練習をさぼっていたという吉村選手。練習量も減り、成績が伸び悩み、中学2年の全国ベスト8が精いっぱいだったが、中学3年の時に転機が訪れた。

山口へ転勤する恩師から「高校3年になった時、『山口国体』があるから、お前が主軸となって頑張ってほしい。だから、俺についてきてくれ」と言われ、吉村選手は転校を決意する。

転校を機に、再び卓球へと情熱を注いだ吉村選手は、高校3年の時に王者・水谷選手を破り、高校生として2人目の全国王者に輝き、オリンピック、世界選手権への大活躍へと繋がった。

厳しく指導してくれた父親や恩師のおかげで今がある、と感じているという吉村選手。この話に、同じく父親からスパルタ指導を受けてきた“森薗ファミリー”からもスパルタエピソードが飛び出した。

美咲選手と政崇選手の父親と、美月選手の父親は双子で、二人ともスパルタ指導だという。まず、政崇選手は、「練習時間が長くて休日は8時間くらい。嫌で嫌で金曜日が怖かった…」と振り返り、美咲選手も深くうなずいていた。

「車が一番嫌いでした」と苦笑しながら明かす美月選手は「車に乗るときに父親から一番遠い席を選ぶんですけど、怒られ過ぎて途中で助手席に強制連行されて…」と肩を震わせた。

一方、卓球に関する決まりなど特になかったという張本選手は「勝ったらうれしい。負けたら練習する感じ」と淡々と話し、スパルタな親たちを持つ“先輩たち”の話に「よく卓球、続けてられるな…」とこぼした。

スパルタ指導とそうでない指導の違いについて、水谷選手は「時代が違う」と断言。「今の子たちは、練習相手がいて、コーチがいて、トレーナーがいて、すごく恵まれている。僕らの世代はスパルタじゃなきゃダメでした。今は恵まれた環境になってきたので、スパルタじゃなくても勝てる時代になった」と分析していた。

張本選手を筆頭に、新たに現れる逸材が実力者たちの背中を常に狙っている中、2020年東京オリンピックでメダルが期待され、頂点に輝くのは誰なのか、日本の卓球にますます注目が集まる。

『ジャンクSPORTS』毎週日曜日夜7:00~8:00放送

 

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