心理的DV考慮しつつ... 懲役8年 母が奪った命

カテゴリ:国内

虐待死した船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)の母親に17日、判決が言い渡された。

裁判で注目されたのは、夫からのDVや心理的支配、そして両親への悲痛な思いをつづった「結愛ちゃんノート」。

涙を流しながら、謝罪と後悔を繰り返した母親に、裁判員は、どんな判断を下したのか。

「主文 被告人を懲役8年に処する」

午後3時、船戸結愛ちゃんの母親・優里被告(27)に言い渡された注目の判決。

それは、夫のDVによる影響を認めたうえでの結論だった。

死亡する前のおよそ1カ月間、腫れ上がるほど顔を殴られたり、おなかをけられるなどの暴力のほか、食事もほとんど与えられない壮絶な虐待を受けていた、当時5歳の結愛ちゃん。

夫の船戸雄大被告とともに、保護責任者遺棄致死の罪に問われた優里被告の裁判で、検察側は...。

「もうおねがい ゆるしてゆるしてください おねがいします」

結愛ちゃんが、覚えたてのひらがなで書いた悲痛なメモを証拠として提出し、懲役11年を求刑。

一方、弁護側は、「夫のDVによる心理的支配があり、暴行を止められなかった」とし、懲役5年が相当と主張していた。

懲役8年を言い渡した判決の中で、裁判長は、「被告人らによる不保護の犯情はかなり悪く、本件は児童虐待による保護責任者遺棄致死の事案の中でも、重い部類に属するというべきであり、被告人もその中で相応の役割を果たしたと言える」と、結愛ちゃんを守れなかった優里被告を非難。

一方で、優里被告が隠れて食事を与えるなど、結愛ちゃんの苦痛を和らげようとしていたことを認め、雄大被告による心理的DV被害については、「心理的DVの影響により、被告人が雄大の意向に従ってしまった面があることは、量刑上、適切に考慮すべきである」と指摘した。

そのうえで、「最終的には、自らの意思に基づき、雄大の指示を受け入れたうえで、これに従っていたと評価するのが相当である」とも指摘し、検察・弁護側双方の求めの中間にあたる、懲役8年を言い渡した。

今回の裁判で、裁判員を務めた人たちは...。

裁判員

「(被害者の手記を見た感想は?)賢い子だと感じた。証拠として上がってきたのは痛々しい。もし自分だったらという見方もできるが、つらいだろうなと。これからすべてを背負って生きていかないといけない」

「無事に刑期を終えたなら、頑張って生きてほしい」

10月1日には、夫・雄大被告の初公判が行われ、犯行を主導した責任をめぐる審理がスタートする。