「バナナの皮落ちてた」こんな投稿でアカウント特定!? SNSに潜む危険性と対策を聞いてみた

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  • SNSの投稿に注意を呼び掛けるマンガが話題
  • 何気ないSNSの投稿が犯罪被害につながった例も少なくない
  • 投稿はリアルタイムではなく「時差」で

SNS投稿に潜む危険性

我々の生活になくてはならないものになりつつあるSNS。日常で見つけた面白いものや、ちょっとした思い付きを誰でも気軽に投稿することができる。
しかし、その気軽さゆえに危険もはらんでいることはよく指摘されている。

そんな中、漫画家であるせいほうけいさん(@sehoke_p)さんがTwitterに投稿した、SNSへの投稿に注意を呼び掛けるマンガが、3万件以上のリツイート・5万件以上の「いいね」がつき話題になっている。(2月15日現在)
軽い気持ちでの投稿が引き起こす事態に、「気をつけなければ」「こ、こわい」などのコメントが寄せられ、議論を呼んでいるのだ。

まずはマンガ本編を見てほしい。

事例1 
道路に落ちているバナナの皮を見つけた主人公が「バナナの皮が落ちてたwww」とSNSに投稿したところ、それを陰から見ていた第三者に「バナナの皮」でツイートを検索され、アカウントを特定される。

事例2 
ラーメン店に出前を注文する間違い電話がかかってきた主人公が、「出前の間違い電話かかってきたんだけどwww」とSNSに投稿。
しかし、実はこの間違い電話は第三者が悪意を持ってかけた電話で、電話を切った後「ラーメン屋」「出前」「間違い電話」などで検索されてしまうと、先ほどかけた電話番号とSNSアカウントを紐づけて特定されてしまう。

事例3 
明日から1週間旅行行ってきまーすwww」という投稿をSNSにすると第三者に「旅行」などの文言をSNS上で検索され、自分の自宅にいないタイミングを知られてしまい、空き巣の被害に遭う。


これらはすべて別々のストーリーで、「バナナの皮が落ちてたwww」という投稿をしたことで最終的に空き巣に入られてしまう原因となってしまった、というものではないが、いずれも気軽に投稿した内容から犯罪被害につながってしまう可能性がある、というものだ。

しかし、面白いものを見つけたらすぐに投稿する、旅行に行く前に「行ってきます!」と投稿するなどは、誰でもやりがちなことではある。

身元を特定されることによって、本当に事件に巻き込まれることはあるのか。そもそも、身元を特定されないためにはどうしたらいいのか。
10代のSNS利用、情報リテラシー教育が専門のITジャーナリストの高橋暁子氏にお話を伺った。

「投稿から犯罪被害につながった例も少なくない」

ーー実際にこのようなことが起こる可能性はあるのか?

起こります。

特徴的なものを配り、SNSの投稿から社員のアカウントを特定するという事例を聞きました。
最近のユーザーはSNSに何でも投稿してしまう人が少なくないため、類似の方法でアカウントを特定する手法はよく知られています。

 また、SNSの投稿から犯罪被害につながった例も少なくありません。2018年にもSNSでターゲットを見つけ、SNSの投稿から確実に留守の時を狙って空き巣に入った事件が起きています。



Twitterを調べてみると、高橋さんの言うように「就活生のSNSアカウントを会社が特定していることがある」というツイートを見つけた。投稿によると、「社員が駄菓子を就活生に配り、そのことをツイートしているか」を調べるのだという。

ネット情報で真偽は不明だが、もし本当だとするならば、犯罪につながるケースとは違うものの、会社側も「駄菓子」を配るというコストをかけてでも、就活生がSNSでどんな投稿をする人物なのかを採用前にチェックするために、アカウントを特定しようとしているということなのだろう。

確かに、何か珍しいアイテムをもらったときは自慢したくなってすぐSNSに投稿してしまう、という気持ちはわかる。
「せいほうけい」さんの漫画では「バナナの皮」だったが、珍しいものを投稿をすることで身元の特定につながる可能性があるということは覚えておいた方がいいだろう。


さらに、高橋氏によると何も珍しい現象やアイテムについての投稿でなくても最寄り駅や学校職場などの写真や自然情報(雷や集中豪雨など)からも身元が特定されることもあるという。

単純に窓の外の風景を投稿しただけでも、「今、豪雨が起こっているのはこの地方だけだ」など、広範囲とはいえ生活圏を特定されたり、また、写り込んだ電柱やマンホールを拡大すると詳細な住所がわかってしまうこともあるという。

投稿はリアルタイムでなく「時差」

ーーこのような被害に遭わないためにはどのような対策が必要か?

投稿は思った以上に多くの人に見られているものです。

Twitterなど、サービスによっては検索の対象にもなります。公開範囲を限定し、フォロワーも信頼できる相手に限定するか、リアルタイムではなく時差をつけて投稿するのがおすすめです。


ーーその他SNSの使用で注意すべきことは?

基本的な個人情報は公開しないようにしましょう。パスワードや、パスワードを忘れた時に聞かれるセキュリティー上の質問等につながる情報も公開厳禁です。IDやパスワードに誕生日を使わない、セキュリティー上の質問等に使った情報は絶対にインターネット上に公開しないようにしましょう。


アカウントを簡単に特定されないためには「個人情報をあまり載せすぎないようにする」という基本的な防衛方法だけでなく、投稿に「時差」をつけることが有効なのだという。
“早く投稿したい!”“今すぐバズりたい!”という気持ちもぐっと我慢。たとえば1時間後に投稿するだけでも、リアルタイム検索でアカウントを特定される、という危険性は低くなるのだ。

パスワードについても「複雑な文字列で」と教わっても、ついつい覚えやすい誕生日に設定してしまっている、という人は多いはずだ。その一方で、SNSのプロフィールで誕生日を公開していたり、「今日誕生日です!」などの投稿をしてしまっている人も同様に多いだろう。
さらに、セキュリティー上の「本人にしか分からない質問」に「ペットの名前」を設定している人は、SNSでペットの名前を公開するのも危険かもしれない。

自分はSNSの管理はしっかりできている!と思っている人も、「知らないうちに」「ついうっかり」で大事な情報を全世界に公開してしまっている、という可能性は大いにある。
今回話題になったマンガのように、何気ないSNSの投稿によって生じるリスクと対策を知っておくことによって、SNSによるトラブルを未然に防いでほしい。