競泳・池江璃花子選手が白血病 焦点は急性か慢性か どうなる東京オリンピック

  • オーストラリアから緊急帰国、検査結果は「白血病」
  • 日本水泳連盟「(東京オリンピック)池江選手抜きのリレーは厳しい」
  • 「急性」か「慢性」かで異なる治療法

ツイッターで緊急報告

この度、体調不良としてオーストラリアから緊急帰国し、検査を受けた結果、「白血病」という診断が出ました。私自身、未だに信じられず、混乱している状況です。ですが、しっかり治療をすれば完治する病気でもあります。(池江選手のツイッターより)

リオオリンピックにも出場した競泳女子代表、池江璃花子選手(18)が12日午後2時、「白血病」と診断されたことを、自身のツイッターで公表した。この発表を受けて12日午後4時ごろ、日本水泳連盟が記者会見を行った。

株式会社ルネサンス・吉田正昭代表

株式会社ルネサンス・吉田正昭代表:
先ほど本人より、コメントも発表させていただきましたが、オーストラリア合宿中、体調不良を訴え帰国後に検査をした結果、「白血病」であると告げられました。練習中、何度か体調不良を訴えたため練習を切り上げ、予定より2日早い、2月8日に帰国いたしました。早期の発見ができたとの説明を受けております。

三木二郎コーチ:
肩で呼吸するような動作がありましたので、少し休ませて回復できるかと思ったんですが、全然調子が上がってこないというのはありました。泳ぎも崩れていましたので、少しでも良くするためにどうしたらいいのかを話し合っていました。
 

現地で、なかなか調子が上がらなかったという池江選手。現在は、治療のため入院しているという。オーストラリア合宿へ向かう前からも、“異変”を感じていたとのことだ。

池江選手自身は前向き

三木二郎コーチ

三木コーチ:
現地オーストラリア・ゴールドコーストの日本人医療センターに行き、血液検査・心電図を行いました。現地のドクターが、早く帰国して再検査をしたほうがいいという説明を受け、一日でも早く帰国させようという決断になり、日本の病院で再検査をした結果、「白血病」という診断が下されました。

くよくよせず、本当に治して、また元気な姿で練習して、結果を出したいという気持ちは前面に出てましたので、私自身、非常にビックリしているんですけれども、本人のやる気・モチベーション、我々もそれに対して応援していくだけですので、ファンや関係者の皆様、温かく見守っていただきたいなと思います。

日本水泳連盟・上野広治副会長

日本水泳連盟・上野広治副会長:
東京オリンピックまで限られた日にちが迫ってきてます。池江も早く治してそこに加わりたいというような、今まで勇気をつけられてた部分をほかの選手が池江に対して、これからメッセージを送るような形が一番好ましいと考えています。平井コーチとも話しましたが、池江抜きでのリレーは非常に厳しい状況だと思います。早く戻ってきてもらいたい。

今後の予定としては、日本選手権の出場を断念せざるを得ません。今は少し休養を取り、治療に専念し、1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたいと思います。これからも温かく見守っていただけると嬉しいです。(池江選手のツイッターより)

「酸欠状態と同じ状態」

東京大学医科学研究所・高橋聡准教授

東京大学医科学研究所で、白血病治療などを研究している高橋聡准教授に話を聞いた。


――オーストラリア合宿の辺りで、本人の中で調子が悪いと感じていたようだが、白血病の症状や判断は出ていた?
 
今まで見たことのない肩で呼吸をする場面とありますが、貧血の症状である可能性があると思うんですね。貧血というのは赤血球が足りなくなるんですが、赤血球の機能というのは酸素を、肺から全身に行き渡らせるというのが大きな仕事になります。貧血になると、酸素が足りなくなってしまって、いわゆる酸欠状態と同じような状態になりますので、この症状というのがぴったり合うんじゃないかと思います。

白血病発覚までの経緯

――トレーニングをしているため、普通の人よりも早く白血病の症状に気づけた?

負荷をかけると、体が必要になる酸素の量が増えますので、そういう意味では、症状が出やすいということはあるかもしれません。

「急性」か「慢性」か

――白血病は、いろいろと分かれてくると思うが、今の発表から見て、高橋先生が考える症状は?

白血病もご指摘のとおり、いくつかに分かれます。急性白血病、慢性白血病。急性白血病というのは、発症のパターンが非常に早いというので、急性という名前がついていますけど、貧血の症状とか、異常な白血球が増えると正常な白血球が減ると。そうすると、免疫をつかさどる白血球が通常よりも少なくなることで、感染症を起こしやすくなるとか。

あとは重要なのは、血小板という血液を固める力を持つ血中成分がありますが、それが減ると出血を起こしやすくなるということで、そういうことに対してケアが必要になりますね。

白血病の種類

――慢性と急性の違いだと、治療の難しさとか回復までの期間というのは、どういう違いが出てくる?

急性・慢性だけで分けることはできないんですが、タイプによって治療、効く薬が全く異なりますので、型をまず決めて、それに合った治療を行っていくということになります。基本的には副作用が少ない治療から選択していくんですが、病気のたちが悪い場合には、リスクがあったとしても骨髄移植ですとか、さい帯血移植などの移殖療法というのが必要になってくる場合もあります。 


――急性・慢性かどうか解明することから、治療が始まる?
 
急性・慢性も含めて、型をしっかり見極めて、それに合う治療薬を見つけて、それに合わせた治療傾向を見つけるというのが、治療の始まりになると思います。

――東京オリンピックも近いが、どのぐらいの回復の期待度。タイムスケジュールをどう見たらいい?
 
今の段階で非常に難しいご質問だと思うんですが、治療が今始まったということですので、型についてはある程度、見通しをもって治療に入っているのだと思います。通常、化学療法になりますと、やはり数か月単位での治療期間が必要になりますので、その間はトレーニング等できませんから、ある意味では非常に。時間的にはタイトなスケジュールになるのではないかと予想されます。

 
(「プライムニュース イブニング」2月12日 放送分より)

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