EU離脱にも影響 注目の党首選 本命は“寝ぐせ男”

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先日、辞任を表明したイギリスのメイ首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選が、10日に始まります。

誰が新たな党首、そして新首相に選ばれそうなのか、ここにフォーカスします。

大手メディアの調査では、ボリス・ジョンソン前外相が39%と、圧倒的な支持率で独走している。

このジョンソン氏は、いったいどんな人物なのか。

2010年のオリンピックの時のロンドン市長で、トレードマークは「寝癖」。

そして、大の自転車好きで、交通渋滞が深刻なロンドンに自転車のシェアリングを導入した。

一方で、「失言王」としても知られている。

イスラム教徒の女性の目の部分以外を隠した衣装「ブルカ」を「郵便ポストみたい」とからかったり、ヒラリー・クリントン氏について、「精神科病院のサディスティックな看護師のよう」と例えて物議を醸すなど、数々の失言で、政治家の資質が疑われることもある。

なぜ今、このジョンソン氏が支持を集めているのか。

保守党は、「イギリスのトランプ氏」とも呼ばれる、ナイジェル・ファラージ氏率いる離脱党に支持者を奪われていて、このままでは、与党の座から転落しかねない情勢となっている。

このジョンソン氏は、EU(ヨーロッパ連合)離脱派の急先鋒(せんぽう)で、煮えきらないメイ首相のもと、離れていった強硬派の支持者が「奪還できるのでは?」という期待を持たれている。

では、もし、このジョンソン氏が党首、そして首相になったら、イギリスはどうなるのか。

ロンドン在住のジャーナリスト・木村正人氏は、「ジリ貧の保守党を復活させるために、一気に総選挙に打って出るだろう。しかし、強行離脱に反発する勢力も支持を伸ばしているので、選挙で敗北し、野党に転落するリスクも出てくる」と分析している。

この場合は、一転、EU離脱は取りやめになる可能性も出てくる。

また木村氏は、「保守党の党首選というのは、歴史的に下馬評が覆ってしまうことが多いので、どんでん返しで、強行離脱に慎重なマイケル・ゴーブ環境相らが当選する可能性もあると。そうなれば、合意なき離脱を回避する道も残されている」というふうに指摘している。

この注目の党首選の結果は、7月下旬に決まる。