千葉10歳女児 冷水シャワー 虐待死 父親栗原容疑者の“二面性”

  • 小学校のアンケートで「父からいじめを受けた」と回答も、一時保護は解除へ
  • 栗原容疑者のウソを見抜けなかった学校側と児童相談所
  • 栗原容疑者は実は“気が弱い”?家だと王様のように振る舞えることから虐待に及んだか

危険信号は気づけなかった?

1月24日、千葉県・野田市の住宅で起きた事件。小学4年生の長女・心愛さん(10)は、父親の栗原勇一郎容疑者(41)から、冷水のシャワーをかけられるなど虐待を受け、死亡したとみられているが、その事件の直前には、心愛さんの危機を知らせるシグナルが出ていた。

ーー沖縄への長期休暇が最大のSOSだったのでは?(28日の会見より)
 
柏児童相談所・二瓶一嗣所長:
最初に情報をいただいた時は、そこに至ることはできなかった。

2017年9月、沖縄県・糸満市から千葉県の野田市に転校してきた心愛さん。
2か月後の11月には、小学校のアンケート調査に「父からいじめを受けた」と回答したことなどから、柏児童相談所に一時保護された。

その後2018年3月上旬に、親子関係が改善されたと判断されたことから、保護は解除され、心愛さんは自宅へと戻ることになった。

そして、年が明けた2019年1月7日、栗原容疑者から小学校に「娘は沖縄の妻の実家にいる。1週間ほど休む」という、1本の電話が入った。さらに、11日には「休みを1月いっぱいに延長したい」との連絡が再度入った。

心愛さんは本当に沖縄にいたのだろうか?FNNが心愛さんの祖母に、取材を試みたところ…

心愛さんの祖母:
ウソです。沖縄には来ていません。心愛は姿を見せていません。

ウソに気づけなかった学校と児童相談所

学校側は心愛さんの安否確認をすることもなく、栗原容疑者のウソの連絡を鵜呑みにした形となった。その上、21日まで児童相談所へ、心愛さんの長期欠席を報告していなかった。

柏児童相談所・二瓶一嗣所長:
学校の方でも危機感を持たれてなかったのではないかと思うんですが、それについてこちらとしては、そこまで危機感を持つことに至らなかった。


心愛さんが遺体として見つかったのは、児童相談所へ報告をしてから3日後の24日だ。せめて、この3日間の間で手が打てていたのなら、この最悪の事態は避けられたかもしれない。

実は2017年まで一家が暮らしていた沖縄県では、栗原容疑者の妻が「夫から家庭内暴力を受けている」と、児童相談所に伝えていた。当時は心愛さんへの虐待は確認されず、ほどなくして、一家は千葉県へ引っ越すことに。その頃を知る塾の関係者は…

心愛さんが通っていた自治体が行っている無料塾の人:
かわいらしかったです。(転校するとき心愛さんは)寂しそうな感じでしたよ。本当はここがいいみたいなことを言ってました。でもお母さんが「家族みんながいい」って言ってるから、いいみたいな感じです。

増え続ける児童虐待

児童相談所に寄せられる虐待相談の件数は年々増加し、過去5年間で1.8倍にまで増えている。さらに、加害者の割合を見ると、血縁関係のある父親の割合が年々増加していることが分かる。

神奈川大学・杉山崇教授:
(現代は)社会に大変余裕がない時代で、いわゆる内弁慶といいますか、そういうタイプの男性が最近増えているのかもしれません。


栗原容疑者にも、そうした“二面性”があったのだろうか。

栗原容疑者が住んでいた野田市の家の近所の人:
好印象の方だったんですけども…。仕事帰りにわざわざ家に寄って、お菓子まで持ってきていただいて。今思えば(当時)心愛さんはお父さんの後ろに立っていて、(顔は)“なんなの?”みたいな感じはありました。

虐待への“スイッチ”となったものは、なんだったのだろうか。
 
杉山崇教授:
外づらのいい人の一部は周りから反感を買わないようにと、気を使っていることがあります。簡単な言葉でいうと、実は“気が弱い”方。家に帰ると、自分が王様のようになれてしまうので、何か不機嫌にするようなことがあると、子供が敵に見えてしまって、子供に対して暴力的になってしまう。

 
栗原容疑者は事件当日も心愛さんを廊下に立たせていた。警察の調べに対し、「ケガをさせるつもりはなかった。しつけのつもりだった」と供述している。

(「プライムニュース イブニング」1月29日 放送分より)

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