初優勝を果たした関脇・玉鷲 力士人生の裏にいた二人の女性の存在

  • 初土俵から15年、34歳でようやく初優勝
  • 東大へ学ぶ姉の元に遊びに来た時に運命の出会い
  • 玉鷲の窮地を救った妻の一言

34歳にして念願の初優勝を果たした関脇・玉鷲の力士人生には、二人の女性の力があったという。

横綱・稀勢の里の引退、鶴竜、白鵬が途中休場で全横綱が不在という波乱続きの大相撲初場所を見事13勝2敗で制したモンゴル出身の玉鷲。

初土俵から15年、34歳でようやく初優勝を成し遂げた。

ホテルマンを目指していた玉鷲に運命の出会い

初優勝を果たした玉鷲の元に、姉のバトジャルガル・ムンフズルさんが母国・モンゴルから駆けつけた。

日本で日本語を学び、2001年に東京大学に入学。2007年に東大・大学院を修了したムンフズルさんは、現在、モンゴルで高級戸建住宅を建築・販売する会社の専務取締役を務めている。

実は玉鷲の角界入りのきっかけは、ムンフズルさんにあるという。

ムンフズルさんは「私が大学生の時に、玉鷲が『日本に来てみたい、遊びに来たい』と言って、来日した時に『相撲をやりたい』と初めて言った」と明かした。

横綱・白鵬らモンゴル出身の力士が活躍する相撲に興味はあった一方、モンゴル相撲の経験すらなかったという玉鷲。

ホテルマンを目指していた2003年、東大で学ぶ姉の元へ遊びに来た際に運命の出会いがあった。当時、東京・両国付近を姉と2人で歩いていた玉鷲は、偶然見かけた力士の後を追い、相撲部屋を見学。そこには、当時幕下だった横綱・鶴竜がいたという。

ムンフズルさんによると、この時に初めて「相撲をやりたい」と言い出した玉鷲、片男波部屋を紹介してもらい入門、力士としての一歩を踏み出した。

玉鷲の窮地を救った妻の一言

一方、プライベートではお菓子作りという意外な趣味もあるという。姉のムンフズルさんも「昔からクッキーは作っていました」と話した。

4年前にフジテレビの番組『アウト×デラックス』に出演した際に、お土産として持参したのは自ら焼いたハート形のクッキー。そんな女子力高めの玉鷲だが、初優勝を成し遂げた裏にはもう一人の女性の存在もあった。

それは、玉鷲の妻・ミッシェルさんの存在。

『琴剣の相撲のす』(『相撲』2016年2月号)には、仲睦まじい妻の一言が玉鷲に力を与えたというエピソードが描かれている。

2015年の名古屋場所で4日目から4連敗と窮地に立たされた玉鷲に、妻は「あのね、勝ち越したら良い事おしえてあげる」と告げた。この一言が効いたのか、その後8勝7敗と見事勝ち越し、約束を果たした玉鷲が妻に「良い事とは何か?」と尋ねると、妻から「あのね、赤ちゃんができたの」と言われたという。

さらに、初優勝がかかった千秋楽の朝にも、妻から大きな力を得ていた。無事に第2子を出産したばかりの妻を一目見て、気合を入れ直したという玉鷲は、「(病院で奥さんと赤ちゃんに会えたのは)1分くらい。奥さんが頑張ったので、今度は自分の番だな」と思ったという。

初土俵から15年、見事優勝を果たした玉鷲に片男波親方は、優勝から一夜明けた会見で「結婚して家族ができたことで、責任感が出てきた。現実と向き合える、そういう強さができたんじゃないかと思います」と話した。

(「めざましテレビ」1月29日放送分より)

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