障害者の課題 先端技術で解決を 「サイバスロン」日本初開催

カテゴリ:テクノロジー

車いすでは難しい、階段や斜面をクリアするテクノロジーを競う。

でこぼこ道を、難なく進み、ロボットアームでドアを開ける電動車いす。

日本で初めて開催された「サイバスロン」の様子。

「サイバスロン」とは、コンピューターなどを意味する「サイバー」と、競技を指す「アスロン」を組み合わせた造語。

義手や義足など6つの部門に分かれていて、障害者が日常で直面する課題を最先端技術で乗り越えるレース形式の国際大会。

東京大学や慶応義塾大などのほか、スイス、ロシア、香港の企業計8チームが出場した。

目的は、障害者の日常生活に役立つ技術を生み出すこと。

今大会は、車いす部門の開催で、芝生の斜面や階段など、車いすでは難しいとされた障害物を乗り越えるのが課題。

キャタピラ付きのものや、タブレット端末で操作できるものなど、障害者と技術者が共同開発した車いすで、この課題に挑戦した。

レース中に、技術者がパイロットにアドバイスを送るのは、日本から唯一、大会に3年連続で出場している和歌山大学。

芝生の斜面を走り抜ける技術を披露した。

結果は、スイスのチームが優勝。

和歌山大学は、ベストデザイン賞を受賞した。

パイロットの高田英樹さんは「1週間くらい前から、(練習を)やっていた。楽しかった」と話した。

和歌山大学は、10年以上前から車いすの開発をスタートし、2016年の大会では4位に入賞。

サイバスロンに参加し続ける理由について、和歌山大学システム工学部・中嶋秀朗教授は「(製品化するには)人とお金をかけて信頼性を上げるフェーズを作らないといけない。今回みたいな大会があると、それだけで興味は持ってくれる。スポンサーを募って『一緒に出ませんか?』と。うちのチームがうまく走れば、それを世の中に問える」と説明した。

さまざまな思いで参加するサイバスロンについて、大会の発案者、ロバート・リーナー氏は「サイバスロンは、障害を抱える人たちが主役の大会。(レース形式にすることで)観客が楽しめる場になるようにし、観客には障害を抱える人の懸け橋になってほしい」と話した。