類似商品が流出!?「魚コードUSB」渦中の社長本人が語る

明和電機の商品とよく似た商品をフライングタイガーで発見して“斜め上”の行動をとった社長に聞いた

カテゴリ:国内

  • 明和電機の「魚コードUSB」 とよく似た商品をフライングタイガーで発見
  • 商品買い占め、パッケージを作りなおして販売…など社長がとった行動がSNSで話題。 
  • 社長はこの騒動を楽しんでる!? 

魚コードUSB」問題を覚えているだろうか?

事の発端は2017年3月30日にツイッターに書き込まれた、こちらのつぶやき。つぶやきの主はフォロワー数10万人をもつ、アートと家電を融合させたパラレル・ワールドの電機屋さんとして知られる明和電機の土佐信道社長。

明和電機の人気商品のひとつ、「魚コードUSBケーブル」とよく似た商品が北欧デンマークの輸入雑貨販売店「フライングタイガー」で発売されていたということで、アンドロイド用とiPhone用の違いはあるものの、確かに見た目は似ている。

このつぶやき以降「斜め上をいきすぎている」行動をとったということでネットで話題になった、明和電機の土佐社長にお話を聞いた。

明和電機・土佐信道社長:
よろしくお願いします。

速水健朗:
明和電機さんは製品として面白くて実用性のあるものとか、主に面白みのあるものを作っている。

土佐氏:
一番最初にアートとして作ったのは電気の延長コードなんですけど、めちゃめちゃとんがってて踏んだら血が出るくらい痛い。ものすごい邪魔な(笑)。猫が嫌がるやつ。これは一点ものなんですけど、量産したのがこちらの魚コード。これ安全です。
1995年に出して、2013年の時に明和電機20周年だったので復刻しようと思ったときに「今は100ボルトのコードじゃないでしょ、USBコードでしょ」ってことで全く同じものを縮小して作った。

久下真以子アナウンサー:
類似品の存在はどのように知ったのですか?

土佐氏:
ツイッターですね。誰かこれを発見された方がつぶやいてるのを見て「おっ似てる」。僕、すぐ行きました。渋谷のフライングタイガーさんに1時間後には居ました。そしたら、これが4月の新商品イチオシって感じでバーッと並んでた。

速水:
新発売だったの?

土佐氏:
大爆笑でした。定規で測りましたけど全く同じ寸法でした。

類似品に対し土佐社長のとった行動がすごい

最初の作品はとんがってて痛い
量産した安全な?電気の延長コード

類似品の存在を知った後の土佐社長の“斜め上”な行動とは、

自ら店舗へ行く
在庫もろとも買い占める
持ち帰り徹底的に比較する
よくできているとツイッターで褒める
パッケージを新たに作り直し社長のサイン入りで販売

というもの。

速水:
ちょっと待ってください。これフライングタイガーから仕入れをしたってことですか?

土佐氏:
そうです。いわゆるOEMで知らない間にフライングタイガーさんが作ってくれてた。仕入れ価格より安い。これ2700円なんですけど600円で売ってた(笑)。「安っ」と思って、すぐ「店の在庫も含めて全て下さい」って言って、明和電機のスタッフに電話かけて「買いだ!」って都内中の買いまくりました。

久下:
買い占めたって、何個くらい?

土佐氏:
その時は100個です。それを明和電機のパッケージシールを貼りなおしてサインをいれて、明和電機のネットショップで売ったら完売。

速水:
どう考えても楽しんでるんですけど(笑)。

沼田健彦(GREEN FUNDING byT-SITE代表):
生産地も一緒なんですか?

土佐氏:
一緒です、中国。

久下:
フライングタイガーに連絡は取ったんですか?

土佐氏:
すぐ電話をしました。最初に電話した時は「現在調査中です。まだ店舗には売られてるのでそれも含めて調査中」。その後、日本のフライングタイガーはゼブラジャパンさんが運営してるんですけど、日本の全店舗から回収されました

久下:
番組もゼブラジャパンにコメントを求めたところ、「本件に関しましては、Zebra A/S(本社)を通じて、現在、事実確認をしております。確認ができ次第、適切な対応をさせていただきたいと思っております。」という回答をいただきました。

土佐氏:
僕本社にも連絡したんですよ。本社はデンマークにあるんですけど「現在調査中です」と。全世界で30ヵ国700店舗あるんですよ。各国のHPをしらみつぶしで調べたら全部載ってる、世界中で売られてるなぜか「やったー」と思っちゃった(笑)。

速水:
自社の製品でもあり作品でもある。あんまり聞いてしまうと野暮なところも。

土佐氏:
明和電機という活動で「自分が作った作品を大量生産で届けたい」という思いがあったので、その筋からいうとOKなんですよ。ただ「明和電機」と入らず「フライングタイガー」って入ってる。鮭で言うと川の源流で放流したら違う名前で返ってきてる(笑)

速水:
それは確かに微妙です。今後対話を続けていく中で落としどころを見つけていくことになる?

土佐氏:
そうでしょうね。夢はデンマークで明和電機の展覧会です。

久下:
今回の一連のTwitterでの書き込みなど、周知してもらえるようちょっと狙った分はあったのですか?

土佐氏:
狙いはネタですね(笑)。

最近パクる速度が速くなってる

久下:
沼田さんもたくさんの新しい“もの”を扱われると思うのですが、似たものがないかという確認はどのように行っているのですか?

沼田:
もちろんします。一方で、最近で言うとアメリカのKickstarterとか Indiegogoで出たものは1週間後に中国のクラウドファンディングのサイトに載ってる。どうやって真似してるんだろう?元々の工場が出してるんじゃないか。原作者の権利は守られなくちゃいけないんですけど、流れとしてはパクる速度が異常に速くなってる。

土佐氏:
安く速くパクれます。3Dプリンターとかスキャンの技術が上がってるので、たぶん僕らのやつをスキャンして作ったので簡単にできます。

速水:
そういう意味では非常にアート的というか、大量生産であることのこだわり。まさにアンディ・ウォ―ホルなんてシルクスクリーンを使えばアートなんて大量生産できるんだよ。それこそスーパーで売ってるスープの缶を絵にして大量生産してみる、みたいなことに意味を持ったとするとそれがさらに現代は加速されてる。

土佐氏:
自分でまずアートがあって、大量生産した延長コードがキャンベルスープだったんですけど、自分でキャンベルスープやってたんですけどそのキャンベルスープをまたコピーして、それをまた僕がコピーしたっていう何なんだこれ(笑)

速水:
ちゃんと一冊の本にしてまとめてもらわないと、ここに意味するメディア的なとかアート的な意味って結構複雑になってますよね。ただ魚コードが世界的にニーズがあったのは確かですね。

土佐氏:
それはちょっと嬉しかったですね。