風雲急? 水面下で“北”包囲網が...日曜安全保障

カテゴリ:ワールド

日本を取り巻く安全保障問題を、わかりやすく深堀りしていく、「日曜安全保障」。

17日のテーマは、「知らぬ間に...日本周辺で“北”包囲網」です。

3月に入って、北朝鮮が弾道ミサイル発射場の復旧を進めているとの報道に続き、15日には北朝鮮の外務次官が、非核化協議の打ち切りを警告しました。

生野陽子キャスター「事実上決裂した米朝首脳会談のあと、状況が急速に緊迫しているように感じるんですけれども」

能勢伸之解説委員「トランプ大統領は、米朝首脳会談の直後、わざわざアラスカに立ち寄って、世界最強と言われてきたF-22Aラプター・ステルス戦闘機の前に立って、『われわれは偉大な軍隊を持っている。これはアメリカを絶対に攻撃するなという強力な警告なのだ!』と演説したんですね。そして例の画像、北朝鮮が廃棄を約束していた東倉里(トンチャンリ)の発射施設の衛星画像が撮影されたのが、この演説の翌日だったんです。映像を見ると、施設の屋根が再建されているなど、急速に復旧しているのが確認できる。そして、修復工事が完了したという新たな情報も入っているんですね。となると、待ったなしの状況かもしれないですね」

生野陽子キャスター「水面下では緊迫した状況だったんですね」

能勢伸之解説委員「こうした中で、イギリスのフリゲート『モントローズ』が、東京の晴海ふ頭に初めて寄港したってことも意味深に見える」

生野陽子キャスター「イギリスのフリゲート艦は、何のために来たんでしょう?」

能勢伸之解説委員「今回、イギリス海軍最新鋭のヘリコプター『ワイルドキャット』というのを乗せてきたんですが、機首に巨大かつ、強力なセンサーを載せてるんですね。それで、瀬取りの決定的瞬間を撮影するにはピッタリかもしれないんですね」

生野陽子キャスター「ただ、ヨーロッパから北朝鮮は遠いですけど、なぜそこまで気にするんですか?」

能勢伸之解説委員「もし近々、北朝鮮が東倉里から発射試験を行うとすれば、火星15型などの大陸間弾道ミサイルのエンジンを搭載する可能性もあるわけですね。だとすれば、射程は1万3,000km以上ともいわれているので、アメリカどころかヨーロッパも十分にうかがえる。となれば、イギリスだって黙っちゃいられないってことになりますよね。さらにフランスも、瀬取り監視に参加すると発表。ヨーロッパも続々と、“北朝鮮シフト”に入ってくるってことかもしれません」

生野陽子キャスター「アメリカも本気にならざるを得ませんね」

能勢伸之解説委員「もちろんそうなんですね。アメリカ空軍は3月4日、B-52H爆撃機を飛ばして、東シナ海から日本海を北上させたんですね。B-52H爆撃機は、核弾頭を搭載できるAGM-86B巡航ミサイルを発射できますので、これは、北朝鮮をけん制したデモンストレーションという見方もできるかもしれません。アメリカはINF(中距離核戦力)条約が失効すると、2019年8月、そして11月にも、新しいミサイルの試験を行うと報じられています。これも、北朝鮮を睨むことになるかもしれないですね。

生野陽子キャスター「アメリカ、ヨーロッパ、そして日本の周りでは、着々と北朝鮮包囲網が進んでいるといった状況ですね」