がん患者100万人時代へ…罹患率データの「地域差」はなぜ生まれる?

  • 厚労省が都道府県別「がんの罹患率」を発表。1位は長崎、最下位は沖縄だった
  • 「胃がん」と「肝がん」の罹患率が高い5県は?
  • 部位別に原因を分析…塩分過多など地域性が関連か

厚生労働省が発表した「99万5132人」という数字。これは、2016年に新たにがんと診断された患者の数だ。
「がん100万人時代」とも言えるこの数字は、がん患者の報告が法律で義務付けられて以降初となる患者数。つまり、より実態に近いデータなのだ。

人口10万人あたりのがんの罹患率を都道府県別に公表したランキングを見てみると、男女合わせて全部位の罹患率が一番高かったのは長崎県だった。

以降は秋田県、香川県、北海道、宮崎県と続き、東京都は21位。最も罹患率が低かったのは、沖縄県という結果になった。

塩分過多」で胃がんのリスクが高まる

さらに、部位別の罹患率を示したデータがある。
胃がんの罹患率が一番高かった5つの県は、新潟県(74.7人)、秋田県(70.3人)、山形県(63.2人)、富山県(60.0人)、鳥取県(59.7人)だった。

倉田大誠キャスター:
島田さん、これを見て何か気づくことないですか?

島田彩夏キャスター:
寒い地域が多いのかな。東北や北陸のほうに寄っているような。

倉田大誠キャスター:
そうなんです。この理由として考えられるのが、「塩分過多」です。
宮城県対がん協会 がん検診センターの渋谷所長によると、ピロリ菌に感染している人が塩分過多になると胃の粘膜の炎症が進み、胃がんを発症しやすくなるということです。
東北地方は塩分濃度が高い食事をする人が多い傾向にあるため、胃がんの罹患率が高いのではないかとしています。

「肝炎ウイルス感染者は早期治療を」

肝がんの罹患率が高いのは、佐賀県(21.6人)、愛媛県(20.7人)、福岡県(20.6人)、長崎県(19.5人)、山梨県(18.9人)と西日本に寄っている印象。

その原因の1つと言われているのが、「肝炎ウイルス」だ。
広島大学の田中純子教授によると、肝がんを引き起こす肝炎ウイルスの感染率が、なぜか西日本では高く、これが罹患率の高さに関係している可能性があるという。
そのため、肝炎ウイルスに感染している人は早期治療が望ましいとも話している。

各自治体では今後、これらのデータをもとに原因究明と対策の検討をしていくという。

(「プライムニュース イブニング」1月17日放送分より)