同じ待遇で“企業間の転籍OK” 結婚・転居・介護にも安心できる新たなキャリア制度とは?

  • 結婚を機に山口県の西京銀行から兵庫県のアイザワ証券に転籍 
  • 「同待遇転籍制度」で前職と同じ給与・役職でキャリア継続
  • 結婚・配偶者の転居・介護の場合も安心して働き続けられる形

山口県の銀行から兵庫県の証券会社に転籍

アイザワ証券加古川支店で働く原田千明さん(30)

仕事を続けたいのに続けられない。
そんな働く人の悩みを解決する制度が誕生した。

兵庫・加古川市にあるアイザワ証券の支店で働く原田千明さん(30)。
彼女はもともとは大学卒業後、山口県に拠点を置く西京銀行に入行し、預金貸付窓口や広報などの部署で7年のキャリアを積んでいた。

西京銀行時代の原田さん

2018年、9年間遠距離恋愛していた夫・裕介さんからプロポーズ。

ところが、裕介さんの勤務先は兵庫・姫路市。
西京銀行に姫路から通える支店はなく、一度はキャリアを諦め、退職した。
しかし、その状況を救ったのは新たな人事制度だった。

原田さん夫妻

原田千明さん
「『姫路だったら近くにあるよ』みたいな話で、『この制度でまだ続けられるから続けないか』と言われて、アイザワ証券に来させてもらいました」

原田さんがキャリアを継続できた新たな制度は、「同待遇転籍制度」というもの。

「同待遇転籍制度」…提携先企業に前職と同じ給与、役職で転籍

同待遇転籍制度=提携先企業に前職と同じ給与、役職で転籍

この制度は、配偶者の転勤などで転居先に自社の支店や支社がない場合に、その地にある同待遇転籍制度提携先の企業に前職と同じ給与、役職で、そのまま転籍できるという制度。
原田さんはこの制度を利用して、西京銀行の本店から提携しているアイザワ証券の加古川支店に転籍した。

アイザワ証券・角道裕司専務取締役は、
「昨今の厳しい採用戦線の中で優秀な人材が確保できる。人材の出し手側にもメリットは非常にあると思ってます。1つは社員満足度の向上。『うちの会社が、そんな制度を入れてくれているんだ』というので、未婚の女性なんかは安心して働ける」と話す。

アイザワ証券・角道裕司専務取締役

銀行時代に培った知識や接客術も証券会社で生かされているという原田さん。
現在は夫婦がそれぞれ通勤できる場所に住居を構えている。

夫・裕介さんは、
「これまで働いているところを見て楽しそうにしてたので、よかったなって本当に思いますね」と妻がキャリアを捨てずに働けることを喜ぶ。

ところで、待遇は本当に同じなのだろうか。
2つの会社の給与明細を見せてもらった。

西京銀行の『基本給に職務手当を足したもの』と、アイザワ証券の『職能給にライフプラン一時金、役職手当を足したもの』は、ほぼ同じ額だった。

西京銀行とアイザワ証券の給与明細

基本給と役職手当などを合わせた額は、むしろプラスに。
働いて1年の職場でのこの待遇に原田さんは、どう感じているのか。

「モチベーションの向上につながっている」

原田千明さん
「自分では、もらい過ぎているという感覚がある。早く追いつきたいとか、早く力になりたい、もしくは引っ張っていきたいというようなモチベーションの向上につながっていると思います」

現在、アイザワ証券では、金融系企業3社と提携。
結婚や配偶者の転居のほか、介護を理由にこの制度を利用する社員もいるという。

アイザワ証券・角道裕司専務取締役は、
「1社でできることは限られているので、業界であったり、業界を超えてクロスボーダーで提携をしていくというのが企業の社会的使命だと思う」と話す。

(「プライムニュース α」1月15日放送分)

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