熊本・伝統の棚田を守れ! 玄米がつなぐ笑顔

カテゴリ:話題

おいしい料理に込められたのは、被災地のコメ農家の思い。

伝統の棚田を守ろうとする取り組みを取材しました。

サーモンやイクラをカブで挟んだ美しいサラダに、パンで包み焼きにした厚みのある豚肉、ミルフィーユ仕立てのイチゴのデザートも。

東京・南青山のお店で振る舞われた、フレンチのフルコース。

その狙いは...。

南青山のレストラン「ラ・ロシェル」では、熊本を復興したいというチャリティーイベントが行われている。

“フレンチの巨匠”といわれる、坂井宏行シェフの店で開かれたこのイベント。

出された料理すべてに、熊本・山都町で収穫された無農薬の玄米が使われている。

訪れた人は「とってもおいしいです」、「自然のものは甘いと感じる」などと話した。

今回、メニューに使われた玄米を生産した、コメ農家・三浦祝弘さん。

三浦さんは、「1年間頑張ってきて良かったなと思う。みんなに笑顔で食べてもらって」と話した。

三浦さんをはじめ、仲間の農家の棚田は、2016年に地震と大雨で大きな被害が出た。

「この上の砂利とか、木とかで埋まってしまった」と、当時の被害の様子を語るコメ農家の1人、渡辺保徳さん(62)。

熊本地震に加え、そのあとに起きた大雨で、田んぼの命である用水路が土砂にのみ込まれた。

渡辺さんは、「(土砂が入った田んぼは?)そのままですね。うちは2カ所ぐらいある」と話した。

復旧作業が進まないまま、手つかずで草が生い茂ってしまった棚田も。

いまだ被災の爪痕が残る、山都町。

そうした中、田んぼのオーナーを募って出資してもらい、環境にも配慮して、コメを生産する取り組みが広がりつつある。

被災する前の2015年から始まったが、今は、復興支援の意味合いも加わり、オーナー数は取り組みスタート時の13組から、100組を超えるまでに増えた。

収穫した米は、オーナーに届けられるだけでなく、こうしたイベントで味わってもらっている。

「つながるシェア田」プロジェクトの発起人・中原麻衣子さんは、「東京と山都町、山都町と日本全国の、本当にお米を必要としてくれる人との懸け橋になりたい」と話した。

山都町のお米を通して、生産者と消費者、被災地と人々がつながっている。

(テレビ熊本)