ゲーム感覚のテストで得意なIT技能を“見える化” 人材のミスマッチ解消に期待

  • 佐賀大学理工学部で「C++」プログラミング言語の基礎テスト
  • 答案の中身とデータから個々のプログラミングスキルを見える化
  • 企業側はテストで個々の学生の得意技能を知り欲しい人材を発掘

ゲーム感覚でテスト 成績上位者をリアルタイムで表示

「C++」と呼ばれるプログラミング言語の基礎問題を解く学生

佐賀大学の理工学部ではこの日、あるテストを受けるために約100人の学生たちが集まった。多くの企業が抱える人材のミスマッチ問題の解決に一役買う取り組みの一つだ。

彼らが解いているのは「C++」と呼ばれるプログラミング言語の基礎問題。
このテストは国立大学として初めて、新しい仕組みを取り入れているという。

開始後、しばらくすると、教卓の前に映し出されたのは、成績上位者のリアルタイムランキング。

成績上位者のリアルタイムランキング

順位はひっきりなしに入れ代わり、教室では、静かなバトルが勃発していた。

男子学生2人がデッドヒートを繰り広げる中、テスト終盤、1位に躍り出たのは女子学生。
そのまま、トップでテストを終えた。

トップでテストを終えた江口瑠南さん

1位となった江口瑠南さんは、
「リアルタイムで、みんなと競えるというのもおもしろいし、今までにないテストの形だと思います」と話した。

佐賀大学知能情報システム学専攻の福田修教授は、
「学生さんが『楽しかった、もう一回やりたい』って言うんですね。普通、テストの場合は、もう二度とやりたくないわけですよね。ゲーム感覚でやるんで、負けると悔しいというか、学生さんも必死になってやってくれる」と話した。

プログラミングスキルを見える化

ゲーム感覚でできるテストを実現したのが「TechFUL(テックフル)」というシステム。

このテストの画期的なのは、ゲーム感覚でできるだけではない。
どの分野の問題で多く正解しているのかなど、これまで目に見えにくかったプログラミングスキルを見える化している。

「TechFUL(テックフル)」

この仕組みを作ったのは「444」というスタートアップ。
薗田正和社長は、IT企業で人事担当を経験し、そこで直面したのが、エンジニアのミスマッチ問題だった。

薗田社長
「スキルの測定が、自己申告になっているので、入社してからミスマッチが起こったり、できると想定していたことができないとか。逆にエンジニアからすると、やりたいと思っていたことがやれないという話になるので」と話した。

「444」の薗田正和社長

スキルの見える化は、これまで蓄積されたデータと答案の中身から分析される。

例えば、Aさんは、アルゴリズムや数学、セキュリティーなどの問題をJavaで解いていることから、Javaを利用したアプリケーションの開発ができる素養が。

Aさん…Javaを利用したアプリ開発能力が

Bさんは、機械学習に使うPython3やアルゴリズムのポイントが高く、数学のスキルを高めれば、人工知能や機械学習の領域で活躍できる可能性があるというように、その人が何に強いのかが一目瞭然。

テストで個々の学生の得意技能を知り欲しい人材を発掘

企業側は、こうしたデータを有料で閲覧できるため、自分たちがほしい人材を簡単に探すことができる。

現在、佐賀大学をはじめ、国内でおよそ30校が利用。
将来的には、200校から300校まで広げたいと語る薗田社長。

薗田社長
「日本のITエンジニアの底上げはしたいなというふうに思います。それができれば、結果、世界に勝てるビジネスを作っていける日本になるんじゃないかなと思う」

IoT / AIの専門メディアを運営する小泉耕二氏は、
「IoTやAIといった言葉が広がっていく中で、事業会社もソフトウェアエンジニアをもっと入れていかないといけない。しかし事業会社がエンジニアのスキルを判定するのは難しいので、このような仕組みによって問題が解消されることに期待する」と話す。

小泉耕二氏

(「プライムニュース α」1月10日放送分)

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