「イケアのサメ」擬人化した写真がブームで品切れ状態…なぜウケたのかSNSを分析してみた

カテゴリ:暮らし

  • サメのぬいぐるみを擬人化した写真投稿が大人気
  • ビッグデータの解析ツールを使って分析してみると、3回の急上昇の“波”があった
  • 担当者「売り上げ7倍で品切れ状態に…再入荷は3月末ごろを予定」

「イケアのサメ」と暮らす

みなさんは「イケアのサメ」をご存じだろうか?
スウェーデンの家具販売大手が販売するサメのぬいぐるみなのだが、これが世界的ヒットとなり、いま日本で爆発的な人気をみせている。

ブームの舞台となっているのはツイッターを中心としたSNSで、椅子に座って食事をしたり、衣服を身に着けてオシャレをしたり、オフィスに並んで会議をしたりと、多くのユーザーがサメを擬人化し、様々なシチュエーションで写真を撮影して楽しんでいるのだ。

サケを食べ、夜空を見上げて寛ぐサメ

スウェーデン語でヨシキリザメを意味する「BLÅHAJ(ブローハイ)」と名づけられたサメのぬいぐるみは、背面が藍色で腹部が白の細長い体に三角形の歯とエラがあり、黒い目が印象的。

しかし、擬人化してぬいぐるみを縦に置くとその鋭さは失われ、可愛らしさが増す。
半開きの口と遠くを見つめる目、投げ出された胸ビレが、何とも言えない表情を生み出し、このどことなく脱力感のあるシュールな姿が話題となっているのだ。

サイズは1mで、重さは640g。
その大きさに対応できる袋がなく、胴体に巻いた紐に手提げホルダーを取り付けて持ち帰ったという人は、「すれ違う人がサメを散歩させてる狂人を見る目をしてた」と報告している。

価格は1,799円(税込)と手頃で、洗濯機で洗えるということで(40℃以下、弱水流)、長い間一緒に過ごすことができそうだ。

 ブームはなぜ生まれたのか? 関連キーワードにも注目

では、この空前のサメブームはツイッター上でどのようにして起きたのか?
ビッグデータの解析ツール「Social Insight」を使って分析すると、「IKEAのサメ」が日本で話題になり始めたのは2018年12月27日であることがわかった。

「IKEAのサメ」のツイート数推移(ユーザーローカル提供)

12月14日から1月11日までの1か月間での推移を見ると、12月26日までは「IKEA」と「サメ」のキーワードを含むツイートは10件未満だったが、28日には6,278件に急上昇し、2019年1月4日には7,181件、9日には1万5,202件を記録。
数日おきに話題が急上昇し、3回の大きな波があった。

発言者の性別と年齢(ユーザーローカル提供)

ツイートをしたユーザーのプロフィール情報を見てみると、性別割合は男性が46.2%、女性は53.8%だった。
年齢層は20代(61.5%)が最も多く、30代(19.6%)、10代(12.6%)と続いた。

また、「IKEAのサメ」と同時にツイートされているキーワードを可視化したデータも見てみる。

共起キーワード一覧(ユーザーローカル提供)

キーワードを名詞・動詞・形容詞に分類し、特徴的な言葉を判定した結果を数値化すると、出現頻度が高かったのは次のような言葉だった。

【名詞】
1位:ヴィレヴァン(1,664スコア)
2位:寝袋(1,374スコア)
3位:知らない(862スコア)
4位:散歩(752スコア)
5位:世界(636スコア)

【動詞】
1位:すれ違う(2,152スコア)
2位:調べる(1,168スコア)
3位:帰る(326スコア)
3位:持つ(326スコア)
5位:すぎる(285スコア)

【形容詞】
1位:可愛い(960スコア)
2位:欲しい(826スコア)
3位:面白い(477スコア)
4位:ほしい(98スコア)
5位:おいしい(73スコア)

名詞の上位にある「ヴィレヴァン」と「寝袋」は、あるユーザーが投稿した「IKEAのサメよりヴィレヴァンのサメ寝袋が欲しい」というツイートが拡散されたことが影響していると思われる。大きく口を開いたサメの体内に包まれて、まるで食べられているかのような寝袋が注目された。
そして、形容詞の上位の「可愛い」「面白い」は擬人化された写真を見てのツイートで、「私もやってみたい」とブームになったのではないかということがこのデータから推測される。

子どもだけでなく大人のファンを増やし続けているサメのぬいぐるみ。
イケアの店舗内でも別の商品であるベッドに寝ていたり、正月風の衣装を着ていたりと、遊び心あふれる展示が話題となったが、このサメブームをどう受け止めているのか? 広報担当者に話を聞いた。

1月最初の週の売り上げは7倍!過去最高を記録

ーーSNS上でのブームはご存知ですか?

把握しております。ロシアの店舗がSNS上にこのシャークの写真を投稿したことがきっかけとなり話題になったようです。
店舗でも「シャークはどこにありますか?」というお問い合わせを多数いただいています。
また、ソフトトイではないのですが、以前もSNSなどで人形用ベッドがブームになったことがあります。


ーーなぜ「サメのぬいぐるみ」を作ろうと?

遊びはすべての子どもの成長と健康な暮らしに欠かせないものであるとの考えから、イケアでは子どもたちへの支援活動を行っています。
シャークは、このキャンペーン用の商品として2016年10月から2017年2月まで展開し、大変人気だったため2017年10月に通常商品として復活しました。

こたつで温まりながら仲良くゲームをプレイするサメ

ーーブーム後の売上に変化はありますか?

昨年12月下旬は売り上げ個数が1.5倍に伸び、特にオンラインストアでの売り上げが上位になりました。
今年1月最初の週は売り上げ個数は7倍まで伸び、過去最高となりました。


ーーデザインのこだわりやアピールポイントは?

すべてのソフトトイに言えることですが、デザインする際には、動物本来の特徴を大事にして、子どもたちに動物について学んでもらえることを心がけています。
そのためには、子どもたちと友だちになれるようにやさしい表情が基本です。
安全面にもこだわり、万が一、口に入れてしまっても体に有害にならない素材を使っています。
また、機能面においても、子どもたちがソフトトイを外に連れて遊ぶことや抱っこしすぎて汚れてしまうことを想定し、洗濯機で洗えるようになっています。
イケアの商品は、子供たちがどのように使うか、子どもたちの目線でつくっています。

全国的に品切れ状態…再入荷は3月末ごろ

ーーおすすめの遊び方は?

遊び方は無限です。私たちは、子どもの想像力はすばらしいと思います。
枕にしたり、シャークに乗って遊んだり、自由な発想で遊んでほしいと思います。
子どもたちにとっても大人にとっても、「遊びは学び」と信じてます。


ーー爆発的ブームとなっていますが、完売してしまう可能性は?

大変ご好評いただいており、15日朝に確認したところ神戸店に40体在庫があるのみで、全国的に品切れ状態となっています。
シャークの再入荷は、3月末ごろを予定しています。
イケアにはシャーク以外にもたくさんのかわいらしいソフトトイがいますので、ぜひイケアストアおよびウェブサイトへの訪問をお待ちしております!

現在、店舗の売り場には「シャークはしばらくの間、ふるさとの海へバケーションに出かけることになりました」という案内板が設置され、メッセージの上に描かれたサメは、パナマ帽の上にサングラスを乗せている。
まだ手に入れていないという人は、春になったらサメとの生活を存分に楽しんでほしい。