僧衣で運転したら反則切符!「#僧衣でできるもん」動画で広がる僧侶の声

カテゴリ:地域

  • 「僧衣は運転に支障をきたさない」僧侶たちがバイク運転・ギター演奏の動画で反論
  • 道路交通法の規定では「僧衣」が違反と明記されていないのになぜ? 福井県警が回答
  • 服装で反則切符…その判断基準は? 交通違反問題に詳しい弁護士に聞いた

昨年9月、福井市内で40代の男性僧侶が僧衣で運転していたところ反則切符を切られた。
男性僧侶は20年前から僧衣で運転していたが、反則切符を切られたのは初めてだという。

この出来事を受け、僧衣が運転に支障をきたさないことを証明しようと全国の僧侶が立ち上がった。

僧衣を着たままでの縄跳びやバイクの運転などを行う動画を撮影して、「#僧衣でできるもん」というハッシュタグをつけインターネット上に投稿し、大きな反響を呼んでいる。

9日の「直撃LIVEグッディ!」では、ギターの演奏動画をアップした浄土真宗本願寺派願海寺の現役僧侶である村上巧弦さんをゲストに迎え、僧侶の運転事情について伺った。

「袖が運転の邪魔になることは、ほぼ100%ない」

村上巧弦僧侶(浄土真宗本願寺派願海寺):
私はギターの動画を投稿させていただきました。
ギターを弾くには手の繊細な動きが大事なんですが、(僧衣を着ても)全く影響ないんですよね。
そのことを何とかお伝えできればと思い、この動画を投稿させていただきました。

安藤優子:
ちょっと前に出ていただいてもよろしいですか?
いつもこの格好で運転されてるんですか?

村上さん:
私も年間360日、この格好で運転させていただいております。
中は白衣(はくえ)といって着物になっていて、ウエストの所で帯が締まっております。
その上に黒い布袍(ふほう)というんですが、これを着ております。 

安藤:
この出で立ち、僧衣で運転することで何か不便なことを感じることはありますか。
たとえば、車のシフトレバーに袖が引っかかったりしますか?

村上さん:
今まで一度たりとも不便に感じたことはないです。
(袖は)そんなに長くないんですよ。下に手をおろしても、手は隠れないんです。
運転するときの姿勢で、ここ(袖)が邪魔になってくるってことは100%と言ってもいいくらい起きないです。

 
僧衣で運転したことにより反則切符を交付された今回の事例。
道路交通法「安全運転の義務(第70条)」では、「他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」(一部抜粋)となっており、具体的な規則は都道府県の公安委員会が制定している。

では、今回の事例があった福井県での規定はどのようなものなのだろうか。

福井県警「僧衣ではなく “着方” が問題」

【福井県の規定(道路交通法施行細則第16条3)】

「下駄、スリッパその他運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物または衣服を着用して車両(足踏自動車を除く。)を運転しないこと」
⇒「僧衣」と具体的に明記はされていない

 
福井県の規定の中でも、「僧衣」とは明記されていなかった。
では、なぜ反則切符は交付されたのか。グッディ!スタッフは福井県警を直撃取材した。

福井県警は「僧衣ではなく、“着方”が問題」と回答した。

(1)白衣はくるぶしあたりまであり、横幅が狭く両足が動かしにくい状態
(2)上着の袖が約30cm垂れ下がり、シフトレバー等に引っかかる可能性

この2点から反則切符を切ったというのだ。
 

木下康太郎フィールドキャスター:
村上さん、この2つをご覧になって、着方に問題があると思いますか?

村上さん:
白衣はですね、くるぶしまでないとダメなんですよ。このように地肌が見えてはいけないんです。

くわばたりえさん
たしかに。一休さんだけですよね、足元がそんなに出てるの。

スタジオ:
(笑)

村上さん:
地肌が出ないように着るのが正しい着方なので、この人はきちんと着ていたということです。

安藤:

足が動かしにくいという回答はどう思いますか?

村上さん:
足は全然開きますし、ジャンプもできます。(動画で)二重飛びをしている方もいましたね。
くるぶしまであることで足が動かしにくいということは全くございません。

くわばたさん:
福井県警は“着方の問題”と言ってますけど、僧衣の着方はこれなんだから、結局は“僧衣に問題がある”ということですよね。

村上さん:
そうなってしまいますね。

木下:
みなさん疑問に感じると思います。
今回、交通違反問題に詳しい虎ノ門法律経済事務所・齋藤健博弁護士に、服装で反則切符を切ることの判断基準について伺いました。

「本来であれば、服装の種類のみで停止を指示するのも不適切」

木下:
齋藤弁護士によると、具体的な種類が明記されていない場合、運転自体に明らかな影響があるかをまず確認します。
正常に運転できていないなと思ったら、そこではじめて停止指示を出して、その原因が服装によるものだった場合、反則切符を切るということです。

安藤:
今回の福井県警は「まず僧衣を認めたから止めた」ということですから、弁護士の方のおっしゃる事と違いますよね。

木下:
本来であれば服装の種類のみで停止を指示するのも不適切ということで、齋藤弁護士によると、今回のケースはちょっとグレーなのではないかということでした。

村上さん:
警察の方個人の判断によって、取り締まったり取り締まらなかったりできてしまうというのは、毎日運転をしている僕らからしたら怖いことですね。

生稲:
僧衣で止められてしまうんだったら、たしかに決めなくてはいけないと思いますよね。
洋服にだっていろんなタイプのものがありますから。 

安藤:
そうですよね、女性がおしゃれで履いてるワイドパンツだって、裾が広がってますし…

高橋克実:
車を止めて「袖引っかかりませんか?安全にお願いしますね」っていう注意くらいだったら、僕はなるほどと思いますけど、切符を切るというのが分かりませんね。

安藤:
そうですね。これをきっかけに、もう少しクリアな基準が必要。
かといって雁字搦めになってしまうのも…難しい問題ですね。

(「直撃LIVE!グッディ」1月9日放送分より)

グッディ!の他の記事